なぜ「チョコザップ」は人気? 成功の裏に“規格外のマーケティング戦略”あり
たとえば来店頻度が落ちている会員には、RIZAPの熱血トレーナーが「今日ジムに行こう。私がジムで待ってます」と促す動画などをアプリ上で配信している。
┌────────── 来店頻度が落ちている方には来店促進を、一部のサービスだけを利用している方には別のサービスのレコメンドを送るなど、セグメントしてデジタル上でコミュニケーションをしています。ここでも複数パターンを作ってA/Bテストをしていて、これが地道に効いています(鈴木氏) └────────── とはいえ、結果的に退会率が抑制できている一番の理由は、「通うハードルをとにかく下げているためではないか」と鈴木氏。 ┌────────── 短期間で店舗数を増やして、家や職場の近くにchocoZAPがある状態を作り、かつ着替えやシューズも不要なので、スキマ時間に通いやすいのだと思います。昼休みにスーツのまま運動するなど、柔軟に利用できるのも継続率につながっているのかなと(鈴木氏) └──────────
生成AIを活用し、個別最適化したコミュニケーションへ
これまで順調に推移してきたchocoZAP。これからの取り組みとして、鈴木氏は「より個別最適化したコミュニケーションをしたい」と話す。
┌────────── アクティブにアプリを活用している方だと、体重や体脂肪率に加え、食事内容や運動内容も記録されています。そのライフログをベースに個別のフィードバックやレコメンドをしていけたらと。 現在、RIZAP事業で培ったパーソナルトレーニングのノウハウを活かしながら、生成AIを活用した自動フィードバックの開発を進めています(鈴木氏) └──────────
一方で、初心者を対象としたchocoZAPでは、ライフログを記録するほどのモチベーションがない人も少なくない。そういった人に対しては、トレーニングの内容云々より継続を後押しするコミュニケーションを重視したいという。 ┌────────── トレーニングマシンを使った運動は週2回、5分間だけでも継続すれば効果が出ますし、体重や体脂肪率を減らさずとも、キープできるだけでも健康的といえます。体の変化より、継続に対するフィードバックで動機づけをしていきたいです(鈴木氏) └────────── chocoZAPは、2026年3月までに2,800店舗、2027年3月には3,800店舗の出店を目指している。これまで同様にPDCAを回しながらサービス設計やオペレーションを進化させていく予定だ。次はどんな新サービスが登場するのか、期待したい。