「腐敗は最大の脅威」 習氏、汚職摘発継続を強調 中国共産党会議で
中国共産党は6日、汚職取り締まりを担う中央規律検査委員会の全体会議を開き、習近平(シーチンピン)国家主席(総書記)が重要演説で「腐敗は党が直面する最大の脅威だ」と述べた。汚職摘発の手を緩めない姿勢を強調し、引き締めを図る狙いがある。 【写真】6日、中国共産党中央規律検査委員会の全体会議で重要演説を行う習近平国家主席=新華社 規律委の発表によると、昨年は党中央が管理する幹部で58人が調査を受けた。習氏は同日、「腐敗はいまだ解消されず増え続けており、その温床を取り除くことは極めて困難で重大な任務だ」とも指摘した。 習氏は反腐敗運動で政敵をたたき権力基盤を固めてきたが、最近は側近の失脚も目立つ。昨年11月には、習氏と長く福建省で勤務した中国軍の最高指導機関・中央軍事委員会メンバーの苗華・政治工作部主任が調査を受けていることが明らかになった。軍では大規模な調査が続いているとみられる。庶民から一定の支持を得てきた汚職幹部の摘発は効果が薄まり、習氏の求心力低下を指摘する声もある。(北京=井上亮)
朝日新聞社