「高校2年で100公演超に参加」「肉体労働で軍資金をつくった」 高校2年間で300万円「伊藤蘭」に貢いだ彼の凄すぎる半生
腕利きのバンドメンバー「MMP」を従えていたキャンディーズのコンサートは現在も多くの人がそのクオリティの高さを語り継いでいます。石黒さんもまたそのハイレベルのコンサートにハマりまくり、遂には学校をさぼってまでして、北陸以外のコンサートヘも出向くのです。 「星稜高校に入ったら同じクラスでしかも席がすぐ近くに、僕と同じく少し前に金沢公演を見た大ファンが2人いたのが大きかった。一緒に追っかけをはじめ、高1の夏から高2の終わりの後楽園のファイナルライブまでの間に100公演は行きました。
東京・関西・広島くらいまでなら普通に追っかけていましたよ。特に夏休みは『サマージャック』と銘打って、コンサートが毎日のように、全国のどこかであるんです。だから必死でついていきました。3人はたまに自分が今どこにいるのかわからなくなったぐらいだったと、解散後のインタビュー記事に書いてありましたね」 2年間で100公演の追っかけは、高校生の小遣いではとうていなしえません。そのため放課後や休日などはひたすらアルバイトにいそしみました。魚屋の配達、工事現場の肉体労働、居酒屋店内の排気ダクトの掃除などで軍資金をつくるのです。
「肉体的にはたいへんでしたが、つらいとはちっとも思わなかったですね。眠さ対策として授業中はずっと寝ていましたし、勉強はまったくやらなかったなあ(笑)」 コンサートがない日はアルバイトで汗をかき、疲れた身体は授業中の居眠りで癒やしていた石黒さん。とはいえ、アルバイトだけでチケット代・宿泊費・交通費、紙テープ代、レコード代などすべてをまかなうのはさすがに無理でした。 「お金がないですから、とにかく節約しました。一緒に追っかけしていた星稜高校の仲間と、ホテルのシングルルームにこっそり6人で泊まったり、駅で野宿したり。電車も鈍行の乗り継ぎが基本。今だから言えますが、集団でキセルをやった経験もありました」