【琵琶湖・冬の新風物詩】《ワカサギすくい》をやってみたら凄かった
ワカサギ釣りといえば、全国的には冬の風物詩なのだが…こと琵琶湖に限っては「釣り」ではなく「すくい」の方が断然メジャー。このローカル文化を哀れな語り部が体験してみた 【写真】岸際ギリギリ、スーパーシャローまでワカサギが!
ここ数年、流行りつつある琵琶湖のワカサギすくい
どれくらい流行っているかというと…冬の夜はバス釣りもハイシーズンなのだが、バスアングラーの3~5倍くらいワカサギすくいの人(以降、サギ師と呼ぶ)がいる感じだ。 ところで、ワカサギはもともと琵琶湖の魚ではない。1994年あたりに突如急増し、現在ではコアユに次ぐ2番目の漁獲高になっている。2019~2021年の3年間は南湖でもワカサギが大量発生し、バスボートが大船団になっていたのも記憶に新しい。 さて、語り部がワカサギすくいに初めて挑戦したのは3年前の冬。3回浜に出たが、最高でも5~6匹しか獲れなかった。それで打ちのめされ、去年一昨年は確か一度もやらず。しかし、また今年挑戦することにした。
ついにワカサギ大量接岸。興奮が一気にMAXへ
まずは去年の12月24日、クリスマスイブの話。3年ぶりのワカサギすくいに出撃した。語り部の自宅は琵琶湖まで徒歩2分なので、ウェーダーを履いた状態で部屋のドアを出て、そのまま湖西の浜に立ち込む。波打ち際をヘッドライトで照らしながら1kmほど南下して、また戻る。その間に見たワカサギは10匹以下。しかも群れではなく単独行動の変わり者だった。 どうも、今シーズンは大減水や暖冬の影響なのか、近年にくらべて獲れていないらしい。 年が明けて1月。2度軽く偵察に行くも、ワカサギはほとんどおらず、手網を持つまでもなし。 そして、1月中旬のある日。前日にわりと暖かい雨が降っていたので、これはチャンスでは…と、20時半過ぎに近くの浜へ様子を見に行ってみることに。ヘッドライトで琵琶湖を照らした瞬間…なんと水深3cmくらいのスーパーシャローまでワラワラとワカサギが湧いているではないか。ついに、時が来た! 走って家に戻り、身支度を整え浜に戻った。ワカサギすくいスタート! ひとすくい目を4~5匹の群れに打ち込むと、さっそく1匹網に入った。ピチピチ、ギラギラ、網のなかで踊り輝いている。歩きながらどんどん網を入れていくと…面白いようにワカサギが獲れる。ひとすくいで5~6匹まとめて獲れることもあった。3年前に苦労して獲った匹数を1すくいで、だ。