【独自】自民党・二階後継「三男の伸康くんで決まりやで」その瞬間兄の顔は真っ青に…《兄弟バトルに世耕も加わり、混線する和歌山政局…二階氏は入院説も》
最高実力者の後継として
4月24日、二階俊博の三男が動いた。 「全会一致で出馬要請をいただいたということは、本当に重く重く受け止めなければらないと考えております。衆議院は『常在戦場』と言われており、その答えに時間をかけてはならない。 【完全予測】二階の三男は…?「6月ヤケクソ解散」で落選する「裏ガネ議員」全実名! 和歌山県の21の町村、私も普段、秘書活動としていろんなところで課題を聞いている。人口減少の中で、待ったなし。和歌山県の衆議院議員が定数が減ると、これは和歌山県の声が国政に明らかに届きにくくなる」 静かな闘志を見せながら、頭を下げたのは、自民党の最高実力者の一人・二階俊博元幹事長の三男で公設第一秘書を務める、二階伸康氏だ。選挙区減となる衆院新和歌山2区で、出馬要請を和歌山県市町村会から受けた24日、記者会見を行った。 父・二階氏は自民党の裏金事件で、次期衆議院選挙への出馬を断念し、政界引退となった。三男の伸康氏は、約10年、秘書を務めてきた。裏金事件では、二階氏の会計責任者が略式処分となりすでに有罪が確定しているが、伸康氏も秘書として責任の一端があるのではないかという質問にはこう答えて陳謝した。 「私にも責任があります。責任は連帯して負うべきもので私は考えております。果たして自分自身にその(出馬の)資格があるのだろうか」 二階氏の後継として出馬すれば「世襲」という批判が確実に出るが、 「世襲ということに対して、いろんな批判があることは当然承知をしています。まだ立候補ではなく、熟慮している段階ですから、今日はそのへんで」 と述べるにとどまった。 二階氏が表舞台から去ることで、新しい和歌山2区から誰が出馬するのか、予断を許さない状況だったという。当初は、二階氏の筆頭秘書とされる、長男の俊樹氏が跡を継ぐという下馬評が多かった。二階氏の後援会幹部が地元の有力者に対して「次の選挙は俊樹氏で」と根回しをしていたのだ。
「和歌山県町村会」の根回し
ここで動いたのが、和歌山の政局に隠然たる力をもっている「和歌山県町村会」だった。次の衆議院選挙では、和歌山県の21町村すべてが新しい和歌山2区となる。和歌山県町村会の会長、九度山町の岡本章町長はこう説明した。 「6月に選挙があるかもしれないと聞き、早く二階氏の後継を決めなければと思った。これまで二階氏は和歌山県のために、本当に頑張ってくれました。地元では絶大な信頼と看板があります。 世襲批判があるのはわかっているが、今の選挙制度では、地盤であり二階ブランドとこれまでの二階氏の実績を生かすべきだとして、和歌山県町村会の総意として動いた。世襲で選んだわけではない。人物として、伸康氏に出馬要請をしました」 兄の俊樹氏を推す声があったことを認めた岡本町長は、こうも続けた。 「確かに地域によっては『後継者は俊樹氏で行くべき』という声があった。伸康氏か俊樹氏か、どちらを選ぶのかとなったので、まず46歳という若さ。そしてこの10年、伸康氏は日本の中枢で仕事をしてきた二階氏の秘書として背中を見てきた。そこが非常に大きなポイント。最後は全会一致で、総意で伸康氏を推そうという結論になり、4月16日に会って話をしました。町村会で要請すれば出てくれるはずと、手ごたえもあり要請に至った」 4月21日、自民党の和歌山県連は次期衆議院選挙などについて代表役員会を開催した。二階氏の代理として出席した俊樹氏の前で、町村会の幹部はこう囁いている。 「伸康くんで町村会は決まりやで」 周囲には何人もの関係者がいたので、この発言は丸聞こえ。外された俊樹氏から見れば「公開処刑」とも言えるものだったという。 「俊樹氏は、二階氏の後援会組織を通じて、自分が後継となるようにと訴えていた。町村会の動きはある程度把握していたが、弟の伸康氏への出馬要請まで進んでいるとは知らなかった。 『伸康くんで決まりやで』とささやかれた時、俊樹氏の顔色が真っ青になっていった。いつもは威勢がよく、豪快な俊樹氏は、おとなしい伸康氏とは好対照で、出馬に意欲を燃やしていた。本当にがっくりという感じだった。 しかし、俊樹氏は赤っ恥をかかされてそう簡単に引き下がる人物ではない。伸康氏にすんなりと後継が決まるか、微妙ですよ」(和歌山県連幹部)