スーパーエルニーニョと暖冬は「異常気象の時代」への入り口? 地球沸騰化がもたらす地球の未来
異常気象の時代の入口で、私たちにできること
── 今、私たちができることはなんでしょうか。 当然ですが、ティッピングポイントを迎える前に温暖化を食い止めることが唯一の解決策です。そのときに重要なのは、一部の環境活動家だけが運動をしても仕方がない、ということ。そうではない大多数の人が、ちょっとでもいいからやれることをやる。1人が100をやるよりも、100人が10をやれば1000になりますよね。多くの人が協力すれば、この地球沸騰化問題は解決するんです。ですから、大きな生活スタイルを変える必要はないから、それぞれが少しずつ意識することが必要です。 そのためにも、多くの人に気象や海洋のことについて興味を持ってもらえるようにする必要があると考えています。 ── 私たちが興味を持てるようにするにはどうしたらいいでしょうか? 「全体を意識する」ということが大事です。これまで説明したようにすべての気象現象や海洋現象は密接につながっているので、1箇所が変われば全体も変わっていく。 ただ、全体を見ない人からすると、日本の局所的な話だけを考えて終わってしまう。 ── 日本で豪雪が多くなるのは、元を辿れば、北極の氷が溶けていることが原因ですもんね。世界中で起こる出来事はつながっている。 そうです。地球規模で物事を見ると、いかに異常なことが世界で起こっていて、そしてそれらが連鎖しているのかがよくわかります。だからみなさんにも地球規模で物事を見る癖をつけて欲しいと思います。
取材 : 長谷川琢也 取材・執筆 : 谷頭和希 取材・編集 : 友光だんご(Huuuu)