ヤクルト好調の要因は助っ人が打線を「線」にしたこと。ただ勝負は10月に入ってから余力があるチームが抜けるやろな【岡田彰布のそらそうよ】
燕の新外国人2人の貢献度はかなり高いよ
9月1日の中日戦(甲子園)の同点の6回一死一、三塁の場面で、バットを折りながらライト前に適時打を放った大山。チームを4連敗でストップさせたが、彼には毎試合4打席の中で勝負させてほしいよ[写真=宮原和也]
残暑は厳しいけど、やっと暑さの峠は越えたようだ。でも、こちらはそうはいかない。熱さはまだまだ続く。プロ野球の優勝争いは、これから、ますます過熱する。 ということでセ・リーグはまさに三つ巴の戦いとなった。引き分け数の違いで、数字のマジックもあったけど、3チームの差はあってないようなもの。そこで今週の週ベは「ヤクルト特集」とか。ホンマ、特集されてもいいほどの奮闘が続いている。正直、ここまでやるとは……が、率直な印象である。 シーズン前の評論家の順位予想では、ほとんどが最下位やったと思う。オレもそうやった。理由はいろいろあったけど、やはり投手力の弱さ。これが大きな課題であった。それを含めての総合力という点では他球団より落ちる。そう決めつけていた。 思い出すことがある。半年前の2月。沖縄浦添のヤクルトキャンプを訪れたときやった。いろいろと話したのがGMの小川淳司さんだった。彼とはホンマ、長い付き合いになる。同い年でオレが早大、小川が中央大。大学の日本代表に選ばれ、クリーンアップを打った関係である。お互い、年を重ね、監督を経験して、彼は球団の要職に就いている。「中野って、どうだった?」。盛んに気にしていたのが、阪神に入団したドラフト6位の中野拓夢のことやった。実はヤクルトは中野を狙っていたけど、いろんな事情があって、指名を見送った経緯があった。 そこを気にするほど、ショートのポジションはヤクルトにとって補強ポイント。さらに小川GMからは、あまり強気な言葉がなかったし、さすがに評価を下げるしかなかった。 それがどうよ。シーズンの終盤に入り、優勝を狙えるところにつけている。ここまで上昇したのは、なんといっても・・・
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週刊ベースボール