世界1位シナー、全米オープンで初めて準決勝進出。難敵メドベデフを撃破[全米オープン]【テニス】
シナーが難敵メドベデフを破ってベスト4
現地9月4日、「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)男子シングルス準々決勝が行われ、第1シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)が、第5シードのダニール・メドベデフ(同5位)を6-2、1-6、6-1、6-4で下し、同大会では初めての準決勝進出を果たした。 【動画】メドベデフがスーパーショットを放つがシナーも好返球でポイント許さず 今年1月の全豪オープンでグランドスラム初優勝を果たし、6月には世界ランク1位に立った23歳のシナー。前哨戦のATPマスターズ1000シンシナティでは、今季5勝目を挙げて今大会を迎えた。 6年連続6度目となった全米オープンの最高成績は2022年のベスト8。今大会も順当に勝ち上がり、4回戦で第14シードのトミー・ポール(アメリカ/同14位)を7-6(3)、7-6(5)、6-1で破り2年ぶりに準々決勝に進んだ。 迎えた準々決勝では、過去5勝7敗としている2021年大会覇者のメドベデフと対戦。今年は全豪オープン決勝で2セットダウンから下し、ATPマスターズ1000マイアミ準決勝でも勝利しているものの、ウィンブルドン準々決勝では4時間の熱戦の末に敗れている。 試合の流れを掴んだのはシナー。角度のあるストロークだけでなく、ネットにも積極的に出ていく。第3ゲームでリードを奪うと、メドベデフにもアンフォーストエラーが重なり、第7ゲームも破って6-2で第1セットを奪う。 だが、第2セットではメドベデフが反撃。シナーの鋭いストロークを受け止め、ドロップショットへの揺さぶりにも対応して一気に5ゲームを連取し、そのまま6-1でセットを奪い返す。 どちらも譲らずに競った展開となった試合。ここでギアを上げたのがグランドスラム2勝目を狙うシナーだった。第3セットではフォアハンドでメドベデフを攻めたてて、着実のポイントを積み重ねると、第2、第4ゲームをブレークし流れを引き寄せる。アンフォーストエラーも5本に抑えて、6-1で勝利まであと1セットとした。 ここまで互いにセット序盤でブレークし流れをつかむジェットコースターのような試合となったが、第4セットではサービスキープが続く締まった展開に。その中、シナーが第7ゲームで0-40とチャンスを作って、ブレークに成功。最後まで集中力を保ったシナーが、メドベデフに粘りにも負けずに6-4とし、同大会で初めてベスト4入りを果たした。 準決勝では第10シードのアレックス・デミノー(オーストラリア/同10位)を6-3、7-5、6-2で破った第25シードのジャック・ドレイパー(イギリス/同25位)と対戦する。両者は2021年6月のATP500ロンドン以来、約3年3ヵ月ぶりの対戦。この時はドレイパーが7-6(6)、7-6(2)で勝利している。
Tennis Classic 編集部