初漕ぎ報告! “格安パックラフト”で湖を自由に移動しまくります【編集者Fの冒険記録:パックラフト編3】
本体の空気圧不足、シートもまさかの失敗が!
颯爽と湖面に漕ぎ出したのも束の間、本体ではなくシートがブヨブヨして不安定だ。どんどん体は下に沈み、漕ぎづらい姿勢になってしまった。さらに、先ほど追加で空気を入れたはずの本体もちょっとしぼんできているではないか。けっこう焦る。ちょっと漕いだだけで、もはやシートは完全に空気が抜けてお尻も冷たくなってきたぞ(笑)。 いやはやこのままで進行するのはかなりしんどいので、一度上陸してチェックをする。 収納袋に空気をためて、そのままロール式クローズをしただけでシート展開していた私。ここで今一度構造を確認してみた。 するとなんと、ラダー状になっている生地の部分がシート専用の独立した気室になっているではないか! 黄色の管部分から口で空気を注入するとしっかりと密閉され、以後、問題なく張りのあるシートになったのであった。つまりこれは、2気室の収納袋だったわけ。 説明書をよく読まない悪い癖による、リアルな失敗例がわかりやすく出た瞬間だ。 少ししぼんでしまった本体にも追加で空気を入れて再出発!
直進性能は微妙で風には注意! でもこれで十分楽しめる
ふう、少し焦ったがもう大丈夫なようだ。 では、漕ぎ進めてみた感想について触れていこう。 気になった点は、シンプルに直進時、とにかく船首が左右に振られやすいこと。幸いこの日は微風だったため影響を受けることはほぼなかったが、パドルの操作を止めるとすぐにクルクルと回転しはじめた。ここで体感したのは、「強風時には乗らない方がいい」ということだ。思い通りに進まない状況や横風による転覆の恐れが想像できる。 つまり、直進性はあまりよくない。船底にスケグ(フィン)がないこともあるが、私のSUPと比較するならば、倍以上直進スピードが遅いくらい(必ずしもスピード重視のSUPではない)。とはいえ、のんびりと目的地を目指すには十分といえば十分だ。 これは軽量なパックラフトの大半に同様のことがいえることであろう。 船首に5~10kg程度の荷物や自転車などを積むと、多少安定感は増すだろうと推察し、今後実証していく予定だ。