【有馬記念】シャフリヤール 芝ラスト1F11秒1 藤原師は自信満々「絶好調」
米遠征から帰国後、中6週のここに狙いを絞ってきた。シャフリヤールは西塚(レースはC・デムーロ)を背に芝コースへ。3角手前から入場すると、走る気を前面に押し出してスタート。テンから行きっぷりが良く、直線はきびきび動いて5F63秒0~1F11秒1でゴールへ。数字が示す通りの躍動感。馬なりながら追えばグイッと加速しそうな手応えだった。追い切りを見守ったC・デムーロは「前進気勢があって(動きは)良く見えた」と相棒の走りに納得の表情だ。 藤原師も自信に満ちた表情で「馬はいい。絶好調」と第一声。「1週前に息をつくって今朝はストレスをかけないように調整。軽い芝で気分良く走れていた。先週と比べて(馬の)気配や動きが良くなった」と万全の態勢をアピールした。 昨年同様、札幌記念(5着)をステップにBCターフに参戦。中団から進め、勝負どころの4角で前がふさがるロスがありながら懸命に脚を伸ばし、2年連続の3着に健闘した。指揮官は「展開が厳しかったし、最後に(前が)詰まったのが痛かった。それでも最後はいい脚を使っている。世界のトップレースで力を見せてくれた」と振り返る。 昨年はBCターフ後、香港ヴァーズを目標に現地入りしたが獣医師の事前チェックにより不整脈の疑いで出走を認められず無念の回避。帰国後は検疫を経て中山滞在で有馬記念へ。5着に力走した。その点、今年は香港に転戦することなく帰国し、慣れた場所で稽古を積めている。「昨年とはプロセス(調整過程)が違う。年齢を重ねたが、それを補う若さと経験値があるのが強み。いい状態で本番に向かえる」と力を込めた。21年ダービーを制し、海外初遠征となった22年ドバイシーマクラシックで世界の強豪を完封した。円熟味を増した6歳馬が再び輝きを放つ。