一人暮らしの80歳が「共同生活」を選択したワケーー“そこそこ健康な高齢者”が「終の住処」に選んだのは、老人ホームやシェアハウスとも違う住まい方
おでんせができてから9年。最初から入居していた人たちも同じだけ年を取った。すべて自分たちだけで暮らすことは難しく、公的な支援を受ける人も出てきているのが現実だ。 ■度重なるケガも事なきを得た 実は小森さんは今年1月の早朝、室内で転倒し、左ひざの皿を割ってしまった。 「ベッドで寝ていたら、『小森さ~ん』と呼ばれた気がして、寝ぼけ眼のままベッドから降りようとしたら、脚がもつれてしまって……(笑)」 その3日後、室内で杖を突きながら移動しているとき、杖の先が滑った拍子に転んで、右手首を骨折。どちらの場合もオーナー夫妻に電話をし、すぐに駆けつけてもらって事なきを得た。
65歳以上の一人暮らしが増加し続けている日本。ゆるやかな共同生活のもとで助け合い、必要な支援を受けながら終末までできるだけ自立した生活を送る。56年の一人暮らしの結実として、小森さんはグループリビングを選んだ。 「私の最後の生きる場として最高の出会いです」 【写真】“そこそこ健康な高齢者”の気ままな共同生活!? 小森さんが見つけた「超理想的な住まい方」(10枚)
桜井 美貴子 :ライター・編集者