球宴劇的サヨナラ本塁打の清宮にBIGBOSS新庄が「ダイエットさせてなかったらレフトフライだった説」…”師匠”SB柳田の見解は?
プロ野球のオールスターゲームの第1戦が26日、福岡のPayPayドームで行われ、途中出場していた日ハムの清宮幸太郎内野手(23)が2-2で迎えた9回二死走者無しの場面で広島の森下暢仁(24)からサヨナラ本塁打を放ち全パが初戦を飾った。球宴でのサヨナラ本塁打は、1986年の第3戦の吉村禎章(巨人)以来7本目。清宮はプラスワン投票による初出場でMVPを獲得、賞金300万円をゲットした清宮が、お立ち台で「やったぜ!」とBIGBOSS新庄にメッセ―ジを伝えると、新庄監督もさっそくインスタで「やったぜに笑いました」と反応して祝福メッセージを送り「ダイエットしていなかったらレフトフライ説」と付け加えた。本塁打競争で決勝進出を果たした“師匠”のソフトバンク柳田悠岐(33)も認めたダイエット効果。伸び悩んでいた5年目の逸材の覚醒の予感をさせる球宴の劇的一打となった。
回跨ぎした広島・森下の154キロを逆方向へ「自分が一番ビックリ」
2-2で迎えた9回二死。走者はいない。延長戦はなしのルールのため、あとひとつのアウトで引き分けとなる。 全パ最後の打者になろうしていた清宮は、こんなことを考えていた。 「9回2アウトで回ってくるか…ホームランをめちゃめちゃ狙っていました」 回跨ぎの2イニング目に突入していた広島の森下は、その初球に膝元に153キロのストレートを投げ込んできた。フルスイングを仕掛けたが、タイミングが合わずにファウル。151キロを表示した2球目は甘いコースにきたが、打ち損じて今度は三塁側へファウル。速さについていけずタイミングは取れていなかった。2球で追い込まれ、続く154キロの高めのつり球には手を出さなかったが、インサイドを攻められた154キロのストレートもファウルになった。 全パの指揮を執ったオリックスの中嶋監督が試合後に「あの清宮選手が、まさか打つとは思っていなかった」と、真顔で言ってファンを爆笑に包んだが、「まさか」と考えても不思議ではないカウントの進み具合だった。 森下とバッテリーを組む巨人の小林は外角低めにミットを構えた。 154キロのストレートは、その構えた位置より、やや内側に来たが、しっかりと低めにコントロールされていた。 だが、清宮がしっかりと引き付けて力まずに上から叩いた打球は、逆方向のレフトへ高々と舞い上がった。フェンスに張り付いたウォーカーが見送る。劇的サヨナラ打は、ホームランテラス席に着弾した。 「いやあ。入ると思わなかったので。本当に自分が一番ビックリ」 トラックマンデータによると、打球速度は、158キロと大谷翔平のストレートよりも遅く、飛距離は115mで、打球角度31度。清宮はダイヤモンドを回りながら「ふわふわしていた」という。 全メンバーがベンチを飛び出したホームでは、MVP候補だった西武の山川が、でかい赤い玩具のハンマーを持って待ち構えていた。 「なんだあれは?」 ハンマー殴打の嵐。そして歓喜の後、一塁ベンチ前に全パのメンバーが並び、山川に指名される形で、きつねダンス用の「キツネ耳」をつけた清宮が、日ハム恒例の1本締めの音頭を取った。 「森下さんにずっと真っ直ぐを投げていただいたので、それにフルスイングで応えることができた」 清宮は、新型コロナの影響で欠場選手が多く出たことから、補充での緊急出場となり、中2日登板、しかも2イニング目に突入していた森下の全球ストレート勝負に対して敬意を表した。場内のスクリーンに笑顔でペコリと頭を下げる森下の姿が映し出されると場内から拍手が起きた。