【ライブレポート】原因は自分にある。『ARENA LIVE 2024 白昼夢への招待』での確信「僕らと観測者のみんななら絶対に夢を叶えられる」
艶やかさ、可愛さが共存するげんじぶ
怒涛の勢い、とはまさにこのことを言うのだろう。『白昼夢』と銘打たれているように、次々と幻のような衝撃が連なる。そろそろ彼らの呼びかけを聞きたい、と観客が切望し始めたタイミングでMCの口火を切るげんじぶ。武藤の「こんにちは!原因は自分にある。です!」を合図に、大倉、小泉、桜木、長野、武藤、杢代、吉澤の順に挨拶。 長野が「白昼夢への招待、皆さまお越しいただきありがとうございます」と来場者へあらためての感謝を述べ、いきなり「今日は雨降ったんですかね?」と天気の話題に。小泉が「ぜんぜん違うってよ」と観測者たちの反応を見ながら突っ込む様子を見ていると、ここまでのパフォーマンスとのギャップが染み渡る心地がする。 大倉が、一曲目に披露された新曲『夢之愛 - イメノアイ』について「いかがでしたか?」と感想を求める。初披露する本人たちも緊張していたようで、とくに歌い出しを担当する桜木は開幕寸前までドキドキしていたようだ。長野が「いつも円陣を組むんですけど、雅哉だけ『歌い出し頑張ります!』みたいな」と裏側を暴露すると、被せるように大倉が「髪色が変わったよね」と桜木のイメチェンに言及。彼のメンバーカラーであるピンク色に、客席からは「かわいい~!」の声。メンバーそれぞれの髪型のマイナーチェンジに話が及び、髪色を金にした吉澤と、切って少し明るめの茶にした杢代にも歓声が浴びせられる。 ここで大倉が「こんなにたくさんの観測者に囲まれたら……やってみたいことがあって」と発言。「イヤモニを外して、みんなの声を聞きたい!みんな、こんなに笑ってくれてたの?最初に俺たちが登場してきたときの、みんなの歓声はどんな感じだった?」と、まさかの再現まで求め始め、杢代が「そんなの聞いたことないよ、やらせてるの聞いたことない!」と慌てて突っ込む姿も。 先ほどまでの、艶やかで、どこか甘美でさえあったパフォーマンスとは趣向を変え、『シェイクスピアに学ぶ恋愛定理』『チョコループ』『推論的に宇宙人』『P-P-P-PERO』と、げんじぶの可愛さを凝縮させたナンバーが連続する。弾けるような笑顔を携え、ステージ左右に別れながら観測者との距離を詰めていくメンバーたち。大倉の投げキスが飛び、武藤は両手を高く掲げながらクラップ。長野が「観測者、大好きです!」と言うや否や再びセンターステージを陣取り、客席に向かって惜しみなく手を振り続ける。 今晩のステージはいつにも増して、全体を通してファンサービスが多い。『チョコループ』では一気に会場の色がポップに染め上げられ、吉沢の頬にキスを寄せる大倉の様子に、もはや叫び声が。小泉の「チョコミント、あ~げる!」まで飛び出し、最後の一瞬まで油断ならない。 『推論的に宇宙人』でも、げんじぶたちが要求するコールに必死でレスポンスする観測者たち。それに応じるように、彼らの笑顔もどんどん深くなっていく。長野の頭をかき抱く吉澤に、長野に顔を近づけながら歌う杢代。一段とメンバーから愛でられる長野の姿を見せつけられたかと思った瞬間、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような『P-P-P-PERO』へなだれ込む。どんなワンダーランドやアトラクションよりも中毒性が高い。