全盲の精神科医が指南する内面のアンチエイジングの大切さ「外見以上に老いや若さを感じるのは心」
「目が見えないこと」がその人の心の若さを見せてくれる
あなたはまだお若いですか? ご安心ください、心の年齢の話です。 目が見えない私が、「声」以上に相手の老いや若さを感じるもの、それが「心」なのです。 勤務している病院にも、所属している「視覚障害をもつ医療従事者の会 ゆいまーる」にも、70歳を超えるドクターが多数いらっしゃいますが、みなさん多少声はしゃがれながらも、それ以上の活力を持っていらっしゃるので、私にはあまり老いていらっしゃるイメージがありません。 おそらく80歳を超えていらっしゃるうちの理事長先生なんて、そのとんでもないバイタリティは衰えるどころか増大の一途をたどっておられ、そのため私の世界では理事長先生は年々若返っておられます。現在35歳くらいでしょうか。 そう考えると、「目が見えないこと」は、外見に囚われないその人の心の若さを見せてくれているのかもしれませんね。 目が悪くなってから出会った人たちは、あえて年齢を尋ねることもないのでみんな年齢不詳。むしろ当事者イベントなどで熱く活動されている方々なのでみんなヤングのイメージ。 将来目が治ってお顔を拝見したら、実は全員おじいさんおばあさんなのかもしれません……が、まあその時は間違って玉手箱を開けちゃったということにしましょう。 そんなわけで目が見えなくなったことで老いを感じなくなった私。あえて宣言しましょう。 人の「肉体」は年を取ると衰えていきますが、「心」はそうではない。むしろ心は老いの運命に抗って、生き方次第では若返っていくことさえ可能! うちの理事長先生然り、ゆいまーるの先生方然り。みなさん「これからの夢」を持っていらっしゃいます。「大きな愛」を持っていらっしゃいます。 もう一度お尋ねします。 あなたはまだお若いですか? 肉体よりも、心のアンチエイジングを大切にしましょう!