ロータス「エヴァイヤ」ついに納車開始! 2039馬力のEVハイパーカー、4年遅れでデリバリー
最速クラスの市販車 パンデミックから回復
ロータスは、当初の予定から約4年遅れで、ようやく新型の電動ハイパーカー「エヴァイヤ(Evija)」の納車を開始した。 【写真】ニュル最速を狙うサーキット仕様【ロータス・エヴァイヤXを写真で見る】 (13枚) エヴァイヤは2019年半ばに発表され、2020年末までに顧客に届けられる予定であった。しかし、発表から間もなく、新型コロナウイルス関連の開発遅延により、納車は2021年半ばに延期された。 そして今、240万ポンド(約4億6000万円)のフラッグシップモデルの鍵を顧客に渡す準備が整った。 エヴァイヤは英国ヘセルの本社でスポーツカーのエミーラと並んで生産されている。世界最速のロードカーの1台であり、最高出力2039ps、0-305km/h加速を9.1秒で達成し、最高速度は350km/hに達する。 当初は「世界最強の市販車」と謳われ、目標出力は2000psとされていたが、その後上方修正された。現在は、最高出力1903psのリマック・ネヴェーラやピニンファリーナ・バッティスタなどのライバルを大きく上回っている。 ロータスの欧州部門CEOであるダン・バルマー氏は、「エヴァイヤは現在、引き渡し段階に入っている」と確認し、発売予定の時期に世界的なパンデミックが到来したことが4年間の遅れの原因であると述べた。 「重要な局面で新型コロナウイルスに見舞われた。グローバルな車両テストは事実上停止し、サプライヤーや技術パートナーの多くも影響を受けた。それが致命的だった」と、バルマー氏はAUTOCARの取材で語った。 同氏は今後2年間でエヴァイヤを生産し、「顧客の需要に応える」とした。しかし、生産予定台数を従来通り130台に制限するかどうかについては、明言を避けた。 AUTOCARは2021年4月に初めてエヴァイヤのプロトタイプに試乗した。2025年春には量産バージョンのハンドルを握る予定である。 バルマー氏は、ハイパーカーの開発でコロナの影響を受けたメーカーはロータスだけではないと話す。 「技術力の限界に挑むようなことをしていると、車両開発には予期せぬことが起こる」 「他のハイパーカーの発売も同様のスケジュールだった。わたしは2016年にあるプロジェクトに関わったが、市場に出たのはそれから8年後だ」 バルマー氏は以前、アストン マーティンでグローバル・マーケティング責任者を務めており、そのときにヴァルキリーの開発に携わった。 「資金力のある他のブランドも、自分たちの限界を打ち破るのに苦労している」 実際、一部メーカーのハイパーカー開発は予定より遅れている。例えば、メルセデスAMGはハイブリッド車のワンの生産を2019年から2022年に延期し、リマックもネヴェーラの発売をパンデミックにより数か月遅らせた。 「お客様にとっての朗報は、これらのクルマを今から楽しめるということだ」とバルマー氏は言う。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)