公明党の石井啓一代表の応援演説に駆け付けた東京都の小池百合子知事＝15日午後、埼玉県三郷市（宇都木渉撮影）

衆院選を巡り、東京都の小池百合子知事が次にどの候補者の応援に駆け付けるのか、注目が集まっている。公示日の15日夜には公明党の石井啓一代表の応援のため、街頭に立つなど、夏の都知事選で約290万票を獲得して3選を果たした小池氏の人気にあやかりたい候補者は多い。しかし当の本人は今後の予定を問う声に「（剥離骨折した）膝が不安なので」などとはぐらかし、以降の目立った動きはない。 【リストでみる】夕刊フジが作成した「東京全選挙区当落予測」 「（応援要請は）各地から来ています」。公示日翌日の16日、産経新聞の取材に、小池氏はこう答えた。そんな中で石井氏の応援のため、真っ先に埼玉県に駆け付けたのは、先の都知事選を公明が支えたことへの〝返礼〟の意味合いが強い。 関係者によると、小池氏側には自民・公明の与党候補者のほか、派閥パーティー収入不記載事件で非公認となった萩生田光一氏も応援要請。次の一手が注目されるが「自分の存在を強く示すことができる応援先とタイミングを見定めている」（小池氏周辺）といい、小池氏も「（応援先は）何も決まっていない」と多くは明かさない。 だが、自身が特別顧問を務める地域政党の都民ファーストの会の都議らが、都内の国民民主候補者の応援に入る〝ねじれ〟が生じている。石井氏の選挙区にも国民が候補者を擁立しており、小池氏の真意を測りかねる事態になっている。（大泉晋之助、宇都木渉）