ゾウにクジラ、獅子も… 法隆寺を彩る動物たちの企画展
法隆寺(奈良県斑鳩町)に伝わる宝物に表された動物に焦点をあてた企画展「法隆寺を彩る動物たち」が、同寺大宝蔵殿で開かれている。初公開を含む約35件を展示し、親しみやすい展示となっている。24日まで。 動物は法隆寺が創建された飛鳥・奈良時代の宝物から登場。彫刻や絵画などに見られ、聖徳太子の愛馬、黒駒はよく知られている。 展示品のうち、初公開となる「象座」(平安時代)は木造の愛らしいゾウで、上部には普賢菩薩が座していたと推測されている。「鯨図絵」(江戸時代)も初公開だが、クジラなどが描かれたこの絵がなぜ法隆寺にあるのかは不明だ。 このほか、チョウが見られる国宝の「黒漆螺鈿(らでん)卓」や重要文化財の「行道面獅子頭(ししがしら)」なども展示されている。 担当の同寺僧侶、網干良秀さんは「お寺に興味がない人にも、動物を通じて宝物を見ていただければ。スタンプラリーもやっており、子供も楽しめます」と話す。 また、大宝蔵殿では五重塔をテーマにした特別展示も開かれ、昭和大修理の際に切り取った五重塔心柱の下部(飛鳥時代)などが並んでいる。 午前9時~午後4時半。中学生以上500円、小学生250円。