SUSE、大々的なリブランディングと新たなAIプラットフォームを発表
Linux製品を提供するオープンソースソフトウェア企業のSUSEは、米国ではそれほど知名度が高くない。それは、何度も親会社が変わったせいであり、SUSE自身が招いたことでもあった。しかし今、進路を自ら決定できるようになったことで、最高経営責任者(CEO)であるDirk Peter van Leeuwen氏の舵取りの下、安定した航路へこぎ出そうとしている。 SUSEは「KubeCon North America」イベントで、大々的なリブランディングや、いくつかの新製品、生成人工知能(AI)アプリケーションを導入して稼働させるための安全なプラットフォーム「SUSE AI」を発表した。 SUSEは、ポートフォリオ全体の名称を変更し、製品名をもっと説明的で、顧客にとって分かりやすいものにした。以下は、その中でも注目すべき変更内容だ。 「Kubernetes」製品の「Rancher」が「SUSE Rancher」に。 「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)/「CentOS」のサポートを提供する「Liberty Linux」が「SUSE Multi Linux Support」に。 「Harvester」ブランドが「SUSE Virtualization」ブランドに。 「Longhorn」が「SUSE Storage」に。 また、ほかのすべての企業と同様に、今はSUSEにもSUSE AIというAI製品がある。SUSE AIは、Red HatのAIツール「Lightspeed」のようなAIチャットボットではない。生成AIアプリケーションを導入して稼働させるための安全なプラットフォームだ。特にセキュリティとコンプライアンスの分野で、AIの試用から導入へと進む中で企業が直面する主要な問題に対応する。 van Leeuwen氏はインタビューの中で次のように説明した。「当社の顧客にとって、安全かつセキュアにAIを稼働できるプラットフォームを持つことは重要だ。顧客が抱えている最大の課題は、データの保護だ。データをどこに置いてもいいと言うわけにはいかない。また、AIモデルはデータの保護を保証してくれない。そこで、AIにとってのOSのような製品に注力した。Kubernetesが、セキュリティが最優先されるクラウドにとってのOSであるのと同じようなものだ。大規模言語モデル(LLM)とすべてのAIツールをこのプラットフォームに取り込めば、セキュリティを最優先にすることができる。データを確実に保護できる」 この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。