子どもたちの持つ令和の価値観に取り残されないために。今知っておきたい小学校教育の現在地
自分たちのアクションが社会に影響を与えることができたと実感できることで、「社会参画への意識が高い子が増えていく」と小正さん。 「日本の場合はこれまで、子どもが社会に対して行動した結果リアクションが返ってくるという機会が圧倒的に少なかった。それが大人になって課題を見つけても、『自分たちの力でどうこうできるものではない』と諦めてしまう人が多い現状につながっていると思います。ですが今は、子どもたちが起点となって社会変容を起こしていきやすくなりましたし、達成感を感じやすくなっていると思います。小学生のうちからそういった経験を重ねていくことが、中高生、大人になってもアクションを起こしていく自信になりますよね」 SDGsとのつながりを日頃から意識する児童と親の間では、「子どもから『パパの会社はどうなの?』と聞かれ、親がドキッとしたというケースも少なくない」と小正さん。我々大人も、改めて身の回りに転がる課題への学びを深めていくタイミングかもしれない。
取材・文章 : 大川卓也 編集・撮影 : 小山内彩希