「人と関わらないほうが心地いい」という考えに支配された女性の「危険なモヤモヤ」の正体…「嫌いな思考パターン」から抜け出す方法
「健康で友達もいる。でも幸せと思えない…」 「一人でいると惨めな感情がつきまとって、辛い」 【マンガ】母の再婚相手から性的虐待を受けた女性が苛まれる「罪悪感」 このようなモヤモヤした思いにとらわれてしまい、生きづらさを感じている人が増えているようです。そもそもの原因は何なのか。果たして解決方法はあるのか――。 素の自分を出すのが苦手で、自分を演じること人とつながってきた虚しさから逃れられずにいた石橋早苗さん(仮名)の実例をもとに、7000人以上のモヤモヤを解決してきた人気マインドトレーナーが、生きづらさから脱却するための考え方を伝授します。
自分の「本心」をおざなりにしないこと
早苗さんと対話を重ねるうちに「何をしても親の関心を引けなかった」という言葉も吐露してくださいました。 それは苦しい記憶だったと思います。ですが早苗さんは、本心では親密で信頼し合える関係を望んでいるのです。 なぜなら、人と関わらないほうが心地いいと思っている人は、自分をわかってもらえなくて辛いなんて思わないからです。早苗さんの心の中ではこのような問答が繰り広げられていました。 「本当は心から信頼し合える人間関係を築きたい。人とより深くつながりたい」 「そうするには自分の本当に思っていることを口に出さないといけない」 「だけどそれをすると人は離れていくのではないか」 「とはいえ一人ぼっちは嫌だから表面上だけでもつながっておきたい」 「だから我慢は当たり前だ」 「わかっていても虚しい…ほかの人たちは当たり前に人間関係を構築できているのに、こんなに葛藤し続けないと人とつながれない自分は惨めだ」 虚しさや惨めさという感情を使って、早苗さんの本心が早苗さん自身に伝えたい思いは、「望んでいる生き方とは違う。心から信頼し合える人間関係を築きたい、もっと深く人とつながりたい!」でした。 そして、その本心を一番なおざりにしているのはほかでもない早苗さん本人だったのです。 早苗さんのように、何をしても親の関心を引けなかったと結論づけている人は、役割を演じて一時的にその場を乗り切ろうとしています。つまり「本心を隠して表面的につながっておくだけの思考パターン」で人と関わってしまうのです。 早苗さんが嫌気がさしてしまったのは、本当はもっと本音で関わりたいのに、あきらめたふりをして演じ続ける自分に対してでした。 人は「無理だ」と決めつけているもののためには頑張れないものです。だから、「無理だ」という信じ込みは、手放すに越したことはありません。そして次の段階は「自分が欲しいもの」をまず認めることです。 早苗さんは「自分が一番欲しい生き方」を無理だと決めつけていました。ですから、その信じ込みを捨てることが何より大事でした。 早苗さんは、自分への問いかけを重ねました。 「親と他人は別の人たちなのに、どうしてひとくくりにしていたのだろう」 「いつから『みんなそうに違いない』と思い込んでしまっていたのだろう?」 「自分は“持ちたくもない信じ込みの通りに生きている!”」 と気づけた早苗さんは、選択や行動を一つ一つ変えていきました。 (1)「思ったことは我慢せずに『そうなんだ』と認めること。 (2)認めたもの、欲しいものは手にできると信じて行動を変えること。 この(1)(2)のサイクルを繰り返すことで「無理しながら付き合っていた関係を整理する」「誘いを断る」「途中で抜ける」「ネガティブな思いも丁寧に口にする」など、我慢した時の対処法を使いながら人と関われるようになりました。 そうすると、人と会う時は気合いが必要で朝から憂鬱だったのが、気負いなくラクで嬉しい時間に変化しました。
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