河合優実、櫻井海音…「2024年にブレイクした俳優5人」を映画ライターが独自の観点で選出
2.穂志もえか
2024年のビッグニュースといえば、真田広之が主演・プロデュースを務めた海外ドラマ「SHOGUN 将軍」の世界的ヒット。ドラマ界のアカデミー賞と言われるエミー賞では、過去最多となる18冠の新記録を打ち立てた。 日本を舞台にした本作は、真田の助力もあり多くの日本人キャスト・スタッフが参加しており、穂志もその一人。約8カ月に及ぶカナダでの撮影に参加した。彼女が演じた“藤様”こと宇佐見藤は視聴者に大いに支持され人気キャラクターとなり、海外作品初挑戦にしてこれ以上ないスタートを切ったと言っていいだろう。 「SHOGUN 将軍」ディズニープラスの「スター」にて全話独占配信中 (C)2024 Disney and its related entities これまでも根強い人気を誇る映画『少女邂逅』や、『愛がなんだ』『街の上で』『窓辺にて』と言った今泉力哉監督作品、坂元裕二が脚本を務めたテレビドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」や映画『花束みたいな恋をした』といった作品に出演してきた穂志。初挑戦の不安を乗り越えて結果を残し、世界的に知られる存在となった彼女が今後どのようなキャリアを歩んでいくかにも注目だ。
3.松本若菜
芸歴18年目にしてゴールデンタイムの連続ドラマ初主演を務めた「西園寺さんは家事をしない」に続き、托卵をテーマにした「わたしの宝物」で2024年の夏・秋クールの主演を連続して務めた松本若菜。さらにいうと「正直不動産」「正直不動産ミネルヴァSpecial」「君が心をくれたから」「ダブルチート 偽りの警官 Season1」と1年を通して出ずっぱり状態。直近の12月には永野芽郁・佐藤健が主演を務めた映画『はたらく細胞』が封切られ、年明けの1月には大泉洋主演の時代劇映画『室町無頼』の公開を控えており、いま乗りに乗っている。 松本のストロングポイントは、演じられる役やポジションに縛りがない幅の広さだろう。のちに『ある男』で各映画賞を総なめにする石川慶監督による2017年の映画『愚行録』ではキーキャラクターに扮して満島ひかりとの陰と陽の芝居対決を繰り広げており、エンタメに特化したタイプとは少々異なる。「西園寺さんは家事をしない」では思い切りのいいコミカルな芝居で引っ張り、「わたしの宝物」ではがらりと変わったシリアスなトーンで魅せるなど対照的な役柄で躍動していた点も、印象に残る。