3つの指標を提案 専門家会議が会見(全文5)大阪モデルとは目的が違う
抗原検査とPCR検査の役割分担は?
Business Insider Japan:ありがとうございます。抗原検査とPCR検査の役割分担の体制についてはいかがでしょう。 釜萢:抗原検査は5月13日に保険収載されて、それと同時にガイドラインが出ました。それはご覧になったかもしれませんけれども、先ほど脇田座長がご説明になったとおりで、抗原検査、またPCR検査ともにいろいろな特徴と、それからメリット、デメリットがあります。その中で、今後まず抗原検査が保険収載されて、週に20万キット使えるという提供の体制になるといわれていますけれども、まずは帰国者・接触者外来、あるいは地域外来・検査センター等の、今、検査を実際に担っているところで、最初はそこを中心に迅速診断キット、抗原の検査が行われる予定です。 そして抗原の検査の結果、陽性に出た者については、これはもう感染が確定ということで、それに従って適切に治療に行ったり、あるいは宿泊施設での経過観察になったりします。それで、陰性の場合にはまずここ13日、きのうから始まって、約1カ月の間は陰性の場合には症状がある場合に、みんなPCRをかけるという予定です。PCRをやって、どういうふうに出るのかというのを少し調べてみようということです。 これはあまり、それができる医療機関を増やさずにまず1カ月の間しっかりデータを集めるという作業があって、その結果、非常に迅速診断の抗原のキットが有効に使えるということが分かった場合には、幅広く希望する医療機関ではすぐに使えるようになると思います。その場合に、抗原の検査の場合もやはり検体の採取には一定の感染の危険がありますので、そこはきちっと注意をしてやらなければならないという条件があります。 それからもう1つは唾液を使っての検査ができないだろうかというところが1つ、大きな今、テーマでありますが、唾液を検体とした場合には感染の危険が非常に減ります。従って、唾液が非常に魅力的なのですが、PCRの検査については唾液という検体が非常に有効であるというふうに考えられますが、現時点では抗原検査については唾液という献体が場合によってはちょっとうまくいきにくいところがあるのかもしれない。これは今後の検討に、待たれるわけですけれども、そういうところがあるかもしれない。 でもいずれにしろ、医療現場で抗原の迅速診断がかなり普及してくることになると、だいぶ様子が変わってくるかなと。そういう使い分けを今考えておりまして、だいたい1カ月ぐらいは試用、試しに使う、きちっとデータを取る、やれるところの医療機関の範囲を狭めるという方針でいくことになります。