妻の“不倫”を暴く親友(恒松祐里)の嫉妬。DNA鑑定が告げる悲しい真実 『わたしの宝物』5話
ドラマ『わたしの宝物』(フジ系)は、夫以外の男性との間にできた子どもを、夫の子と偽り、産み育てる「托卵」を題材に描く。神崎美羽(松本若菜)と夫の宏樹(田中圭)は仲の良い夫婦だったが、結婚から5年が過ぎ、美羽は宏樹のモラハラに悩まされている。だが、幼なじみの冬月稜(深澤辰哉)と再会したことで、美羽の人生は大きく動くことになる。5話、美羽の会社員時代の後輩で親友の小森真琴(恒松祐里)が、嫉妬ゆえに暴走し……。 【イラストで見る】ドラマ『わたしの宝物』
前に進もうとする冬月だが……
再会し、給水塔の前で抱き合った美羽と冬月だが、冬月に言わせればそれは「ありがとうのハグ」だった。結婚している夏野のことを愛しちゃいけなかった、とハッキリ口にしていた冬月だから、これから先、倫理に反する恋を貫き通そうとするつもりはないのだろう。 美羽の心境も一致している。彼女自身、しっかり冬月に別れを告げ、ケジメをつけるためにこの場に来た。 しかし、当人同士の心持ちと、外側からの認識は異なるのかもしれない。実際のところ、二人が抱き合っているのを目撃した真琴は、現在進行形で美羽と冬月が不倫しており、今後も宏樹に内緒で関係を持続させようとしているのだろうか、と疑念を抱いているようだ。 状況はより複雑になり、錯綜(さくそう)していく。美羽との関係に区切りをつけ、前を向こうとする冬月だが、疑惑に駆られた真琴によって美羽と引き合わせられる。「忘れるって決めたのに、いろんなことがあって」「心の中ってさ、自分の思い通りにならないな」と、同僚の水木莉紗(さとうほなみ)に苦しげな表情を見せる冬月は、やはり美羽のことを忘れられていない。 そんな冬月に好意を寄せる莉紗は「私がいるじゃん」「私、冬月が好き」と、ついに彼に想いを伝える。しかし、そんな莉紗こそが、仕事を通じて冬月と宏樹を繋げてしまった。結婚指輪をしている宏樹の名刺に「神崎」と記されていること、そして、1年ほど前に図書館で開催したフリーマーケットの話題から、冬月はひっそりと、宏樹が美羽の夫であると悟ってしまう。 美羽が、そっと図書館の本に差し入れた冬月との思い出の栞(しおり)。それに隣り合わせるように、冬月も自身の栞を滑り込ませ、本を閉じた。二人しか知らない、二人だけの思い出の場所と栞。冬月との子どもにつけられた名前が「栞」で、名付け親は宏樹だという偶然が、じわじわと美羽を苦しめているようだ。