大阪・関西万博のパビリオンで展示される「地球のみんなが幸せになる未来のおかし」の審査会を開催
小山薫堂氏が“空想のマーケット”「EARTH MART」をプロデュース
放送作家・脚本家で京都芸術大学副学長を務める小山薫堂氏がプロデュースする「EARTH MART」が「地球のみんなが幸せになる未来のおかし」の審査会を5月に開催した。 「EARTH MART」は2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)シグネチャーパビリオンで、食といのちの循環に触れ、未来へのヒントと出会う空想のマーケットがコンセプト。今年1月31日~5月20日に「国連を支える世界こども未来会議」を主宰する一般財団法人ピースコミュニケーション財団の共催で小学校4年生~6年生の子どもたちから「地球のみんなが幸せになる未来のおかし」をテーマにアイデアスケッチを特設サイトにて募集した。 審査員を務めたのは服部幸應(学校法人服部学園 服部栄養専門学校理事長・校長)、鎧塚俊彦(ToshiYoroizukaオーナーシェフ)、森本千絵(アートディレクター / クリエイティブ・ディレクター)、佐々木希(女優)、平野雄洋(江崎グリコ株式会社大阪・関西万博プロジェクトリーダー)の5氏。進行役は共催の一般財団法人ピースコミュニケーション財団の一木広治代表理事が務めた。 事前に審査員に応募作を渡し、それぞれ30作品を選んだうえで、審査会では活発なディスカッションが行われた。
冒頭、プロデューサーの小山氏が「大阪・関西万博でパビリオンを一つ任されていますが、今回の万博は『いのち輝く未来社会のデザイン』というのが全体のテーマです。この『いのち』を8人のプロデューサーがそれぞれの視点で考え、見つめることになっています。僕は食を通して“いのちって何だろう?”“いのちをつむぐ”ってどういうことなんだろうということを来場者の方に感じていただくことを目指して、「EARTH MART」という空想のスーパーマーケットをモチーフにしたパビリオンを企画しています。展示の前半が『いのちの売り場』。人は八十数年間生きる間にどれくらいの命をいただきながら、自分の一つの命を守るのだろうか?そうしたことに向き合うことによって食への感謝や、地球の循環への理解を深めようというものです。 後半は『みらいの売り場』。ここでは、日本が育んできた伝統、文化、テクノロジー、さまざまな視点から未来に残したい「食べ方」のヒントを散りばめていきます。お菓子はその中の一つのテーマになっています。お菓子というものは生きるために食べるものではないですが、人の幸せや夢を象徴する食べ物だと思っています。それを子どもの視点で考えた時に、現実的な商品開発というより“この視点は本当に未来に必要なものだな”“他の国ではこういう考え方をするんだ”など、見過ごしていた、見失っていた幸せの形みたいなものに気づき、心の満腹につながればいいなと考えています。それを審査員の皆さんの視点で推薦していただき、これらのイラストはこのまま展示しながら、いくつかを商品のように展示できたらいいなと。実現性のあるなしというより、社会を見つめる視点として、お菓子の在り方を推薦していただければうれしいです」などとパビリオンと今回の募集の意図を改めて説明した。