秀吉ゆかりの豊国踊り 大阪城西の丸庭園で踊りの輪
秀吉ゆかりの豊国踊り 大阪城西の丸庭園で踊りの輪 THEPAGE大阪
大坂の陣400年天下一祭のフィナーレを飾る民踊大会が26日、大阪市中央区大の大阪城公園で開かれ、揃いの浴衣姿の踊り手たちが太閤秀吉ゆかりの豊国踊りを披露し、2年間におよぶ祭りをにぎやかにしめくくった。
秀吉七回忌に奉納された踊りがよみがえる
豊国踊りは1604年、秀吉七回忌の祭礼で奉納された豊国踊りを再現したもの。祭礼は6日間にわたって京都の豊国神社で開かれ、クライマックスが豊国踊りだった。約1500人の町人が参加し、組ごとに揃いの衣装で踊りを競い合ったという。 大坂の陣400年プロジェクトの一環として、豊国踊りの再現が決定。屏風絵などに描かれた豊国踊りの資料に基づき、学際的な研究を実施。研究成果をもとに、大蔵流狂言師の茂山千三郎さんが作・演出、上方舞山村流六世宗家の山村友五郎さんが振付を手掛けるなど、上方の文化薫る豊国踊りが400年ぶりによみがえった。
太閤はんみたいに飛び跳ねて楽しんで
民踊大会には大阪市日本民踊研究会所属の踊り手ら480人が西の丸庭園に集合。リーダーの指導で豊国踊りの振付をおさらいした後、いよいよ本番。飛び入りの踊り手も加わって、踊りの輪が広がった。 踊り終えた踊り手たちは「リズムとテンポがいい」「振付は繰り返しが多いので、覚えやすく踊りやすい」「若い人は派手好みだった太閤はんみたいに、飛び跳ねながら踊って楽しんで」などと、感想を聞かせてくれた。浴衣姿の踊りが珍しいのか、外国人観光客らが興味深そうにスマホを向けて撮影していた。 大坂の陣400年天下一祭は、1614年から15年に起きた大坂の陣400年を記念し、官民が連携してプロジェクト実行委員会を設立。400年前、大阪が歴史転換の大舞台となった史実をアピールするため、昨年と今年の2年間、大阪城公園を中心に府内で多様なイベントを展開してきた。大阪城内のイベントは豊国踊りの踊りの輪で大団円を迎えた。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)