<島津冴子>「らんま1/2」インタビュー(1) “1989年版”アニメ収録秘話 小太刀役は「最高レベルのテンション」
「斯波さんは、最初から最後まで、自分の役が出てなくても見なさい、と。そうしないと、自分の役が何のためにそこにいるのか、自分の役が物語にどう影響するのかが分からないから、と。ガヤ一つでも、それがとても大事なんです。例えば、何かに襲われて、みんなが逃げ惑うというシーンでは、その逃げ惑い方によって、襲ってきたものの強さ、どれくらい危機があるかが表現されて、物語の緊張感が高まっていくのです。斯波さんは現場で新人を育ててくださる方でした」
そんな厳しさもある収録現場で、乱馬役の山口さん、らんま役の林原さんは「とても水準の高い新人だった」と語る。
「テンションの高い作品だからよかったというのもあると思います。2人だけじゃなく、周りがみんなそうだったから。お兄様もテストの時点でテンションの高いままやる方だったし、私もそうだったし、絶対手を抜かないので。だから、新人が手を抜いちゃいけないよねって。2人とも全力でぶつかっていたと思います」
インタビュー(2)へ続く。