「盲導犬への理解や支援 改めてお願いしたい」盲導犬の育成・啓発する団体が設立50周年の記念式典
とちぎテレビ
盲導犬の育成や啓発の活動などを行う宇都宮市の団体が、設立から今年で50周年を迎え、4日に市内で記念式典が開かれました。 「東日本盲導犬協会」は盲導犬を育成し普及させるため、1974年に設立し今年で50周年を迎えました。協会は、全国に11団体しかない盲導犬の育成団体の1つで、この50年間で県内外問わず309頭の盲導犬を貸し出し、視覚障がい者の支援にあたってきました。 記念の式典には盲導犬ユーザーやボランティア、福祉の団体などから、およそ150人が出席しました。協会の松本カネ子理事長は「盲導犬を持たれることで、(視覚障がい者の)生きる喜びが向上する。さらにレベルの高い盲導犬の育成をしていくことを誓う。盲導犬への理解や支援を改めてお願いしたい」と述べました。 続いて、3人の盲導犬ユーザーなどによるパネルディスカッションが行われ「より豊かな生活を目指して」をテーマに意見を交わしました。 (Q:盲導犬がいてよかったこと) 「盲導犬がきてくれて散歩ができるようになりました。視覚障がいになった時から、あてもなく歩くことがまったく無くなってしまった。人に頼むときも『病院に行きたい』とは頼みやすいが、『散歩に行きたい』とは言い出せなかった。それを解消してくれたのは盲導犬でした。」 ほかにもポジティブな変化として「点字ブロックがないところも歩けるようになり世界が広がった」などの意見がありました。 一方で、困っていることについて問われると、盲導犬が病気にかかった場合の経済的な負担への心配や、盲導犬ユーザーが健康診断を受けようとした時に、盲導犬の同行について「対応していない」と拒否された経験などがあがりました。 また、盲導犬はじっと見つめられたり写真を撮られたりすることで集中力が欠けてしまいユーザーが安全に歩けなくなってしまう可能性があるため、盲導犬がハーネスを付けているときはそういった行為を控えてもらえるよう理解を呼びかけました。
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