山梨学院が帝京第三との激戦を制し3年連続インターハイ出場
6月16日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)山梨予選決勝が行われ、帝京第三と対戦した山梨学院高等学校が1-0で勝利し3年連続インターハイ出場を決めた。 【フォトギャラリー】山梨学院高等学校 vs 帝京第三 立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛ける山梨学院は23分、右サイドを駆け上がったMF11関口翔吾からの速いクロスをFW20小河原瑛太が上手く合わせるが、これはGKの正面をついてしまう。 対する帝京第三もゴール前での粘りを見せボールを奪うとMF10朝比奈漱がリズミカルなドリブルで相手陣内にカウンターを仕掛け反撃する。27分にはゴール前でパスを受けたその朝比奈が鋭い反転からシュートに持ち込むがこれは惜しくも枠の外へ。 後半に入って攻撃のギアを上げた帝京第三。53分、中央をドリブルで侵入したMF13菱山大地がシュートを放つがGK正面。さらに59分には中央を短く繋ぎなら朝比奈がゴール右へラストパス。これを走り込んできたMF9飯島寛太が右足で強烈に振り抜くが、ボールはゴールポストの脇をすり抜けてしまう。 終盤を迎え膠着状態が続くなか、何とか80分で決着をつけたい山梨学院はFW9オノボフランシス日華を飲水明けに投入、高さとスピードに賭ける。すると67分、そのオノボが左サイドからのCKをニアで合わせ、ようやくゴールをこじ開けることに成功。大事な場面で「決めてこい」と背中を押してくれたベンチからの期待に見事に答えを出した。 これに対し帝京第三も試合を振り出しに戻すために最後まで食らいつく。終了間際には、左サイドからのCKを飯島がニアで擦らせ同点ゴールを狙うが無常にもボールは逆サイドのゴールラインを割りタイムアップ。山梨学院が粘る帝京第三を1-0で振り切り3年連続インターハイ出場を決めた。 試合後、山梨学院・岩永将監督は「Bチームで臨んだ県総体で負けてしまった借りをしっかり返そうと選手たちに話しました。応援に回った子たちも含めて、もう一回チャンピオンを取り戻すというなかでチーム一丸となれたのは大きかったと思います。この暑さの中で選手が隙を作らず、ゼロ失点で終われたところに選手の成長は感じます」とチーム全体での勝利だったことを強調した。また本戦に向けては「県総体以降チーム全体で競争も激しくなっている。全国に向かって更に競争を高め、その中で個々が伸び更にチーム力が上がっていって欲しい」と期待を寄せた。決勝ゴール決めたオノボは「(決めてこいと背中を押されたことに対して)自分が決めてやろうという気持ちを見せることができて良かった」と結果を残せたことを喜んだ。また、この総体予選でゲームキャプテンとしてチームをまとめたMF7根岸真は「焦らないで攻め続けて点を取れたのはよかった。昨日の準決勝に続いて、今日も無失点で終わることができて良かったです」と一緒に成果を残せた仲間に感謝した。 一方、あと一歩及ばなかった帝京第三・相良和弘監督は「ゲームプラン通りにはできていた。粘り強くいけていた。内容が良くても試合に負けてはというのはあるが、新人戦(1-5で敗戦)からここまでやれたので、冬(選手権)に向けてこの夏には(今日足りなかった)前に向かっていく推進力や強さ、精神力をつけていきたいと思います。選手たちは目の前で見た(今日の)光景を忘れずに冬に向かって取り組んでいって欲しい」とチームのさらなる成長に期待を寄せた (文・写真=西山和広)