20歳代から70歳代までの「年代別平均貯蓄額」「貯蓄ゼロの割合」は?2024年に向けて目標を!
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社の調査によると、2023年の民間企業の冬のボーナスの平均支給額は40万1438円となっており、前年に比べて2.2%上昇しています。 【貯蓄のグラフ】私は平均以上?みんなの貯蓄額(20歳代~70歳代)を見てみる ボーナスの使い道の1位は多くの調査で「貯蓄」となっており、堅実志向がうかがえます。 コツコツと貯蓄をしていると、ふと、自分と同じくらいの歳の人はどのくらい貯蓄があるのか考えることはありませんか? 周りと比べても仕方ないとはわかっていても、ついつい気になる貯蓄額。 そこで、年代別の平均貯蓄額と金額ごとの割合を、グラフで分かりやすくご紹介します。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
年代別の貯蓄額
金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」から、20歳代から70歳代までの貯蓄額を金額ごとの割合にしたグラフでご紹介します。 ●20歳代の貯蓄額 20歳代の二人以上世帯の貯蓄額は平均値214万円、中央値44万円です。 20歳代の単身世帯の貯蓄額は平均値176万円、中央値20万円です。 金額ごとの割合はグラフをみてみましょう。 20歳代は社会人として働き出して年月が経っていないということもあり、貯蓄額は上の年代と比べて少なくなっています。 二人以上世帯と単身世帯の差がそれほどないのも特徴です。 貯蓄が300万円未満の世帯は二人以上の世帯で73.8%と7割以上、単身世帯では82.6%と8割以上になっています。 金融資産非保有(貯蓄ゼロ)の世帯は二人以上世帯で35.7%、単身世帯で42.1%と、どの年代よりも高くなっています。 ●30歳代の貯蓄額 30歳代の二人以上世帯の貯蓄額は平均値526万円、中央値200万円です。 30歳代の単身世帯の貯蓄額は平均値494万円、中央値75万円です。 金額ごとの割合はグラフをみてみましょう。 30歳代は仕事にも慣れて、働き盛りともいえる年代です。 貯蓄も20歳代よりも積み上がっています。 二人以上世帯と単身世帯では、中央値に差が出始めています。 単身世帯では50.9%と半分以上が貯蓄100万円未満となっています。 一方で、1000万円以上貯蓄がある割合も増えており、貯蓄がある世帯とない世帯の差が出てきています。 金融資産非保有(貯蓄ゼロ)世帯は二人以上世帯で23.9%、単身世帯で32.4%となっています。 ●40歳代の貯蓄額 40歳代の二人以上世帯の貯蓄額は平均値825万円、中央値250万円です。 40歳代の単身世帯の貯蓄額は平均値657万円、中央値53万円です。 金額ごとの割合はグラフをみてみましょう。 40歳代は、仕事ではベテランの域となり、それに伴い収入も増えますが、一方で、家庭を持った場合は支出も多くなる時期です。 30歳代と比べると貯蓄額の低い方への偏りが少なくなっていますが、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)の世帯は、二人以上世帯で26.1%、単身世帯で35.8%と30歳代よりも多くなっています。 特に二人以上世帯で貯蓄ゼロの割合は20歳代に次いで多くなっています。 出費が多くなり、貯蓄を使い果たしてしまうケースも考えられます。 また、単身世帯の中央値は53万円と30歳代よりも低くなっており、貯蓄ゼロの割合が高いことが影響しているようです。 ●50歳代の貯蓄額 50歳代の二人以上世帯の貯蓄額は平均値1253万円、中央値350万円です。 50歳代の単身世帯の貯蓄額は平均値1048万円、中央値53万円です。 金額ごとの割合はグラフをみてみましょう。 50歳代は、貯蓄がある人とない人の差が最も顕著に表れる年代です。 20歳代から継続的に仕事を続けている人は、50歳代の給料が最も高くなるため、貯蓄額も積み上がります。 貯蓄ができる人とできない人との差が時間の経過とともに大きく開いてしまった結果が50歳代の貯蓄額に表れています。 3000万円以上の貯蓄がある世帯は、二人以上世帯で10.8%、単身世帯で9.6%と割合が高くなっています。 一方で、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)の世帯は、二人以上世帯で24.4%、単身世帯で39.6%となっており、単身世帯の貯蓄ゼロの割合は20歳代に次いで多くなっています。 単身世帯は平均値と中央値の差が大きく開いていることから、二極化していることがわかります。 ●60歳代の貯蓄額 60歳代の二人以上世帯の貯蓄額は平均値1819万円、中央値700万円です。 60歳代の単身世帯の貯蓄額は平均値1388万円、中央値300万円です。 金額ごとの割合をグラフでみてみましょう。 60歳代で、3000万円以上の貯蓄額が急に伸びているのは退職金が入ることが関係しているでしょう。 3000万円以上の貯蓄がある世帯は、二人以上世帯の世帯で2割、単身世帯でも金融資産非保有の次に割合が高くなっています。 一方、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)世帯は二人以上世帯で20.8%、単身世帯で28.5%となっており、両極端になっていることがグラフからわかります。 退職金をもらえる人ともらえない人で二極化しているということでしょう。 ●70歳代の貯蓄額 70歳代の二人以上世帯の貯蓄額は平均値1905万円、中央値800万円です。 70歳代の単身世帯の貯蓄額は平均値1433万円、中央値485万円です。 金額ごとの割合をグラフでみてみましょう。 70歳代は、平均値も中央値もどの世代よりも高くなっています。 60歳代で退職金を得て、さらに貯蓄を積み上げている状態といえます。 金額ごとの割合は60歳代とそれほど変わっていません。 金融資産非保有(貯蓄ゼロ)世帯は二人以上世帯で18.7%、単身世帯で28.3%となっています。 70歳代が一番貯蓄があるのは、老後不安からくるものでしょう。 年金生活に入り、年金が不足すれば貯蓄を取り崩すことになるので、これ以降は減っていくと考えられます。