【ロッテ】「VISION 2025」常勝軍団になるために プロ野球 12球団担当記者が見た2024年
キャリアハイ更新多数も助っ人頼みの打線
野手陣を見てみると若手、中堅とキャリアハイの数字をマークした選手が多数存在。 キャッチャー・佐藤都志也(26)は初めて規定打席に到達し打率.278(パ・リーグ2位)。 11月に行われたWBSCプレミア12で日本代表に選出された。 内野手の小川龍成(26)は23年までプロ3年間、通算107打席で9安打のみだったが、24年は打席での粘り強さが増し、粘って粘ってフォアボールで出塁するなど打撃スタイルを確立し、261打数63安打、打率2割4分1厘。 7月30日の西武戦では同点で迎えた9回裏、ツーアウト満塁の場面で三塁へセーフティバントを成功させサヨナラタイムリー。この試合がパ・リーグの年間サヨナラ大賞に選ばれた。 外野手の岡大海(33)はプロ11年目にしてキャリハイの打率.287。プロ野球新記録となる8試合連続二塁打を達成するなど存在感を示した。 そして2018年のドラフト1位・藤原恭大(24)は追い込まれてからノーステップ打法に切り替え好調をキープし打率.290。 若手、中堅が成長したシーズンとなった。 しかし、昨シーズンから課題に挙がっていた和製大砲が出てこず、ソト、ポランコに頼ることになった。 優勝するためには山口航輝(24)、安田尚憲(25)、この2人の覚醒が必須。 入団当初から長距離砲として期待されるも本来のポテンシャルを出し切れていない。また、ファームでホームラン王と打点王に輝いた山本大斗(22)にも期待がかかる。来季こそは外国人と共に打線を引っ張る核となる選手は現れるのか。
佐々木朗希 メジャー挑戦を表明
11月9日、球団は佐々木朗希(23)のポスティングシステムによるメジャーへの移籍に向けた手続きを開始すると発表。 佐々木は入団当初から、早期にメジャー挑戦したい意向を球団へ伝えていた。 現行の大リーグの労使協定による「25歳ルール」のため、マイナー契約しか結べず年俸も低く抑えられる。それでも球団は若き右腕の背中を押す決断を下した。 吉井理人監督: 「チームとしてはもちろん、とても痛いです。ただ自分もアメリカでプレーをしたことがあるので気持ちはものすごくわかります。そして若い今、チャレンジしたいという気持ちも分かります。 未完成な部分は正直、まだまだありますが、アメリカで自身を磨き、さらにレベルアップすることもできるのではないかとも考えます。 2020年、石垣島キャンプのブルペンで初めて目にした彼の投球は私にとって野茂英雄を初めて見たとき以来の衝撃でした。それを向こうでぜひ証明してほしいです。頑張ってください」 佐々木朗希: 「入団してからこれまで継続的に将来的なMLB挑戦について耳を傾けていただき、今回こうして正式にポスティングを許可していただいた球団には感謝しかありません。 ロッテでの5年間はうまくいかなかったことも多かったですが、どんなときもチームメイト、スタッフ、フロント、そしてファンの皆様に支えられながら、野球だけに集中してここまで来ることができました。 一度しかない野球人生で後悔のないように、そして今回背中を押していただいた皆様の期待に応えられるように、マイナー契約から這い上がって世界一の選手になれるよう頑張ります」