小学生に拡がる“マイクラ”ブーム、その教育的効果とは
小学生の間で、“マイクラ”の愛称で親しまれているゲーム「マインクラフト」の人気が拡大しています。夏休みには全国で多くの小学生が参加してマインクラフトを楽しむイベントが開催され、いずれも盛況だったとのこと。今回は、このマインクラフトが子どもたちになぜ人気なのか。そしてこのゲームが子どもたちにどのような影響を与えるのかについてレポートします。
世界で人気の“サンドボックスゲーム”、マインクラフトとは何か
まずは、このマインクラフトとは何かを整理しましょう。マインクラフトは、2009年にスウェーデンのベンチャー企業Mojang ABが開発したゲームで、“サンドボックスゲーム(砂場のように自由に遊べるゲーム)”というジャンルで知られています。 一般的なアドベンチャーゲームやロールプレイングゲームは決められたストーリーに沿ってゲームを進め、ボスキャラを倒してステージをクリアしたり、ストーリーのエンディングを目指すというゴールがあったりしますが、マインクラフトにはこうしたゴールは存在していません。ユーザーは、ゲーム世界の中で自由に建物を建てたり農作物を育てたりといった“モノづくり”を楽しんだり、夜や洞窟、廃墟や遺跡に出現するモンスターをユーザーが作った武器を使い倒してアイテムを手に入れるという冒険を楽しんだりするゲーム要素を、ユーザーの判断で自由に楽しむことができるのが大きな特徴です。ゲームの中で地形や資材などは全て四角い立方体ブロックでできており、ユーザーはこの“素材”をゲーム世界の中で手に入れることで、建物やアイテムなど様々なものを作りだすことができます。
何もないところにユーザーの創意工夫で自分だけの世界を作りだしていく。それがこのゲームが“サンドボックスゲーム”と言われる所以です。子どものころ、砂場で砂を固めて家や城を作って、そこでキャラクターを闘わせたり、おままごとをしたり、あるいは部屋の中でレゴブロックを使って色々な世界を作り上げたりといった“ごっこ遊び”を楽しんだ経験があると思います。それをデジタルの世界で実現したのがマインクラフトだと言えるのではないでしょうか。マインクラフトではシングルプレイ以外にも友だちと協力しながら遊ぶことができるマルチプレイも可能です。