なぜ西武の辻監督は7回までノーノー続行の新外国人スミスの交代を決断したのか…本人が続投打診の舞台裏
おりしも2日前の17日に、賛否両論を巻き起こす一件があった。 ロッテの3年目右腕、20歳の佐々木朗希が8回まで日本ハム打線をパーフェクトに抑え、10日のオリックス戦に続く2試合連続完全試合達成への期待が高まっていた。だが、9回を前に井口監督は交代を命じた。球数が102を数え、疲労も目立っていた「令和の怪物」の将来を何よりも考慮し、降板させた井口監督の決断への賛否がネット上で飛び交った。 ノーヒットノーランを継続したままスミスが交代した直後も、4点をリードしていた状況と相まって、辻監督のさい配を疑問視する書き込みが少なからず見られた。 それでも全体的には特に西武ファンが発信したと見られる投稿は、スミスが来日初登板だった点や、アメリカ時代から長く先発を務めていない点、何よりも7回に入って一気に落ち込んだ球速を踏まえて交代を支持する声が上回っていた。 印象度満点の鮮烈なデビューを飾った32歳の右腕は、ノーヒットノーランは次回の楽しみ?との質問に「そうだね。でも、それは投げてみないとわからないよ」とおどけながら、西武の一員としてつかんだチャンスの先に描く夢を笑顔で語っている。 「日本に来て2ヵ月ほどがたつが、ファンのみなさんの愛をすごく感じている。自分の結果次第ではあるけれども、ライオンズが大好きなので可能な限り、できるだけ長く日本でプレーしたい。これからも勝ち続けられるように全力で頑張りたい」 投打で故障者が相次ぎ、黒星が先行した序盤戦でようやくベールを脱ぎ、大きな可能性を感じさせた新戦力。連敗を「2」で止める立役者となったスミスは、増田から受け取ったウイニングボールに「家にしっかり保管したい」と再び笑顔を輝かせた。