金融の未来を解き放つ、RWA(現実資産)7つのトレンド
5. 消費者ブランドNFT:顧客エンゲージメントの向上
ナイキ、アディダス、ルイ・ヴィトン、コカ・コーラなどの大手消費者ブランドがNFTを導入している。ポリゴン(Polygon)を活用するスターバックスから、噂されているアマゾンのプライベートブロックチェーンの試みまで、ブランドはブロックチェーンを活用してデジタル上の取り組み、顧客エンゲージメント、エンターテイメント体験を強化している。 パブリックブロックチェーン(ポリゴン上のスターバックス)であれ、プライベートブロックチェーン(アマゾンに関する噂)であれ、ゲームやメタバースの要素を取り入れることで、これらのブランドは消費者との交流の未来を形作ろうとしている。
6. 気候変動・再生金融(ReFi)におけるDeFi
ESG(環境・社会・ガバナンス)にまつわる懸念が高まるなか、ブロックチェーンテクノロジーは20億ドル規模で成長を続ける炭素市場(カーボンクレジット市場)に前向きな変化をもたらしている。 Flowcarbonのような企業は、ブロックチェーンの可能性を活用し、パリ協定の目標を達成するために2030年までに15倍の成長を遂げなければならない、この重要な市場の透明性を高めている。 カーボンライフサイクルのあらゆる段階におけるブロックチェーンの正確性と透明性は、持続可能な未来を育むうえで不可欠である。
7. トークン化された預金とホールセール銀行決済: 国境を越えた取引に革命を起こす
ブロックチェーンテクノロジーは、銀行がトークン化された預金とホールセール決済を処理する方法を変革している。 中央銀行デジタル通貨(CBDC)は、特に民間の発行企業が連邦レベルまたは州レベルで規制されることが可能であれば、アメリカでは解決すべき差し迫った問題ではないかもしれない。だが、いくつかの銀行がトークン化された預金とホールセールの銀行内または銀行間決済に関するブロックチェーンテクノロジーの実験を行っている。 シティやJ.P.モルガン・チェースといった業界大手によるテストは、国境を越えた取引を瞬時に行える可能性を示している。この分野はこの先、拡大し続け、グローバル金融の効率性を高めるだろう。 ● これらのRWAトレンドは金融の新時代を告げるものであり、長年の課題に対する解決策を提供する。RWAの時価総額は今のところ、控えめに見えるかもしれないが、イノベーションの可能性は計り知れない。 ステーブルコイン、トークン化された国債、分散型プライベート・クレジット、現物に裏付けられたNFT、消費者ブランドのNFT、気候変動・再生金融におけるDeFi、トークン化された預金/ホールセール銀行決済は単なるトレンドではなく、より包括的で効率的、かつ持続可能な金融の未来の構成要素だ。 2024年、これらのイノベーションが新たな道を切り開き、企業にも個人にも比類なきチャンスをもたらすことは間違いない。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:Shutterstock|原文:7 Real World Asset Trends in 2024 That Will Unlock the Future of Finance
CoinDesk Japan 編集部