金融の未来を解き放つ、RWA(現実資産)7つのトレンド
2. トークン化された国債: 伝統的金融とDeFi(分散型金融)のブリッジ
伝統的金融(TradFi)と分散型金融(DeFi)の真の融合は、トークン化された国債に具現化されている。 リスクフリーの短期国債利回りが2022年初頭のほぼゼロから、2023年10月には約5.4%まで上昇するなか、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)、Ondo、Backed、Maple、Open Eden、Superstateなどの企業が、短期米国債や銀行預金のトークン化の先駆者となっている。 トークン資産の分析プラットフォーム「RWA.xyz」によると、この新しい資産クラスは現在7億ドルの時価総額を誇っている。トークン化された国債は障壁を取り払い、投資と金融包括性のための新たな道を提供している。
3. プライベート・クレジット:DeFiを通じて中小企業に力を与える
アメリカで1兆ドル、世界で1兆7000億ドルと評価されるプライベート・クレジット市場は、長い間、中小企業を避けてきた。Centrifuge、Goldfinch、Credit、Maple、HumaなどのDeFiレンディングプロトコルは、イノベーションをもたらし、公的市場、銀行システム、伝統的な金融プライベート・クレジット・オリジネーターからアクセスを可能にしている。 RWA.xyzは現在、特定の業種や地域に特化した、活発なローン市場規模を約5億5000万ドルと推定しており、今後もその勢いは続くとみている。
4. 担保付きNFT:コレクターズ・ファイナンスに革命を起こす
世界全体での年間売上高は650億ドル(アメリカだけで300億ドル)を超え、美術品業界で巨額の資金が動いていることは容易に想像できる。 しかし、従来の美術品や収集品の市場は流動性に欠け、法外な手数料(オークションハウスでは小額の商品に15~20%の手数料を上乗せすることが多い)が負担となっている。 世界の収集品市場(コイン、切手、書籍、コミック、美術品、玩具など)は約4000億ドルと推定されているが、同様に流動性に欠けている。 eBayのようなマーケットプレイスや、いくつかの小規模なオーダーメイドマーケットプレイスは対応を進めているが、融資という選択肢は一般的に高金利の質屋に限られている。 幸いなことに、4Kやarcade.xyzのような分散型プロトコルがパラダイムを変えつつある。物理的な収集品をブロックチェーン上に持ち込むことで、シュプリームのTシャツやコミック本のような資産に対する貸し借りが現実のものとなった。こうした取り組みは融資を民主化し、世界中のコレクターがアクセスできるようにしている。