ラグビー日本代表・エディーHC、過去7戦全敗の強豪NZ戦へ「現状を確認できるチャンス」と意欲 代表復帰の姫野に期待
日本ラグビー協会は10日、関東、宮崎で実施する合宿(13日~27日)とヨーロッパ遠征(30日~11月26日)の参加メンバー39人を発表した。都内で会見を開いたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)は、直近のオールブラックス(ニュージーランド代表)戦(26日、日産スタジアム)に向けて「自分たちの現状を確認できる素晴らしいチャンス」と話した。 【写真】姫野への期待を口にするエディーHC オールブラックスは世界ランキング3位の強豪。同14位の日本はこれまで0勝7敗で一度も勝ったことがない。エディーHCは「過去の対戦の歴史を見ても、平均として85-14といった形でニュージーランドが勝利している。このスタッツをみても、この2国でギャップはかなりあると思っている」と一筋縄ではいかない相手だと認識している。 それでも「恐れないこと物おじしないことが大事。ニュージーランドをどんどんと追い詰めて、相手に仕掛けていくことが大切」と“金星”へ強気の姿勢で臨むことを強調した。また、エディーHCが日本代表を指揮していた11年前の同国との試合では、脳梗塞で入院中だったため現場に出ることが叶わなかった。「ドクターに止められた事を覚えています。11年前は不幸にもチャンスをつかむことができなかった」と当時を振り返る。「自分としては今のジャパンのこのチームこそが、ニュージーランドに挑むことができる、そして良い試合ができるチームだと信じている。次の2週間の準備を楽しみにしている」と期待を寄せた。 今回の招集でナンバー8の姫野和樹(30、トヨタ)が、主将を務めた昨年のW杯フランス大会以来の代表復帰となった。肘の手術の影響が懸念されていたが、エディーHCは数回姫野と直接会って状態を確認してきたといい「手術のあとはかなり経過がいいという風に聞いています。トレーニングのデータを見ても分かるとおり、とても良い形でトレーニングを積んでいますし、回復していると聞いています」と説明。若いチームにとって、経験豊富な姫野の存在は大きいはずだ。エディーHCは「彼に求めること・仕事は、彼史上最高のラグビー選手になること。そして世界一のバックローになること」とさらなる進化を求めた。 日本代表はオールブラックスとの試合を終えた後、「リポビタンDツアー2024」でヨーロッパ遠征を実施。11月9日にフランス代表(パリ)と、16日にウルグアイ代表(シャンベリー)、24日にイングランド代表(ロンドン)と対戦する。 〈日本-オールブラックスの過去の対戦成績〉 1987年10月25日 0-74 同年11月1日 4-106 1995年6月4日 17-145 2011年9月16日 7-83 2013年11月2日 6-54 2018年11月3日 31-69 2022年10月29日 31-38 日本の0勝7敗。