我が子が「協調性がない」と言われたら… 親はどうしたらいい?
まずは子どもに寄り添って 傾聴することが大事
おうちのかたには、お子さんが「協調性がない」と言われたり、友達と意見が合わずにトラブルになってしまったり、集団からはずれてしまった時には、我が子の言い分をまずは聞いてもらいたいと思います。 具体的には、「なぜ、そういうことを言ったのかな?」「なぜこうしようと思ったのかな?」と聞いてみるといいと思います。 ここで大切なことは、親として子どもの気持ちを大事にするということです。たとえ今、友達から「協調性がない」と言われたとしても、親にきちんと話を聞いてもらって、気持ちを受け止めてもらった経験を繰り返している子どもは、ある程度の年齢になった時に、人の話が聞けるようになることも多いのです。 おうちのかたは「本当に協調性がないね!」と怒るのではなく、子どもの気持ちを聞くこと。それでもなかなか改善しない場合は、「これはよくなかったみたい。周りの人は君が話を聞いてくれなかったことで、困ったみたいだよ」と、一緒に他の人の気持ちを考えてみるといいと思います。 「相手の気持ちはどうだったのかな?」「どうすればよかったかな?」と問いかけ、子ども自身が考えることで、「協力的問題解決」の力が伸びていきます。
発達障害の可能性を感じたら 早めに専門機関に相談して
またもう一つの側面として、「友達となかなかうまくいかない」「協調性がないと言われる」といったお子さんの中には、発達障害の傾向がある場合があります。 そういった傾向がある場合は、親子で考えていくだけでは、どうしても難しい側面があります。学校の先生でも、そういう子どもに対して、あまり知識や関わりの経験が少ない先生だと、子どもに「悪い子」のレッテルを貼ってしまい、余計集団からはずれてしまう……ということにもなりかねません。 心あたりがある場合は、専門機関にも相談しつつ、学校の先生にも相談して、その子の特性を踏まえたうえでの関わり方を考えることが必要です。 発達障害は、おうちのかたでも気付けない場合があります。親は基本的に自分の子どもだけを育てていますし、専門知識がないので、わからなかったというケースです。年中さんぐらいになって、周りの子と比べてちょっとした違和感を覚える、心配事があるなどといった場合は、園や学校からのアドバイスを踏まえつつ、専門の相談機関や医療機関に行ってみることをおすすめします。 多様性の面からいっても、そういう子どもだから、「協調性がない」と言われることは、かわいそうですし、一人ひとりの違いを認め合い、みんなで理解を深めていくことが大事だと思います。