かんぽ生保問題 日本郵政社長らが辞任会見(全文3)経営側は助長していない
問題を十分把握していたのではないか
NHK:すいません、これだけ。今回、組織的でないということですけども、問題になってる二重払い、無保険、この乗り換え潜脱について、今月公表された報告書では、2017年12月の総合対策の段階でかんぽ生命および日本郵便は認識していたと、そういうふうに指摘されていますよね。その根拠の1つとなっているのが「募集品質・全国カルテ」という社内資料なんですけども、料済、減額、それから乗り換え、隔月ごとの件数が把握されていて、問題の規模感、詳細な内訳も十分に把握されていたということが分かります。こういった具体的な資料が組織に回っていたことも経営のトップとして認識されていなかった、あるいは組織的な問題がなかったんだということをおっしゃっているということでしょうか。 植平:前の12月の18日のこうした会見の場でも、お二方から同じようなご質問を私、いただきました。そのときも申し上げましたけれども、カルテというのは、われわれが常時それを見ている経営関連の資料ではございませんけれども、カルテというのは、募集人お1人お1人の指標を記載したものであります。どこのどなたか知りませんけど、その合計数字のものをお持ちになっているというお話も聞いたことがございますけれども、いずれにしてもAさん、Bさん、Cさんという募集人お1人お1人の指標管理のための資料でございます。 われわれとしては、お1人お1人の募集人にどうあってほしいかということがございます。1つは、新規のご契約をしっかり取っていただきたい。できれば既存のご契約者さまも重要なお客さまでございますけれども、既存のお客さまの外側にいる、われわれとしてはお付き合いのないお客さまをたくさん増やしていただきたい、これが1つ目でございます。
悪いものが書かれているわけではない
もう1つは、すでに既存のお客さまであられる方にはなるべく長くお客さまでいていただく。契約を継続していただくというのがわれわれの大いなる願いでございます。そうしたことを実行、実現していく上では、カルテの中に記載のように、乗り換えだとか料済だとかということで、既存の契約を解約したり減額をしたりして新規を取りにいくような動きについては、なるべく抑止、抑制をして、新しいお客さまを開拓してほしい。長くお客さまでいていただくとともに新しいお客さまを開拓してほしい、そういう指標管理のために使っていたものというふうに理解をしております。 そういう意味で、あそこに書かれてあるものについては、悪いものが書かれているんではなくて、1つ1つのご契約については全て不利益事項等のご説明をさせていただいた上で、お客さまのご同意を取れた内容のものが記載されている。その前提の上で今のような使い方をしているというふうに私は理解をしておりまして、もうあのものがあるので、全てが問題だというような理解をし、使用してきたものではございません。 司会:申し訳ございません。たくさんの方が手があがっておりますので、なるべくたくさんの方にお聞きいただければというふうに思っております。それではそこの眼鏡の方、よろしくお願いします。