一番ヤバいのは? J1降格危険度ランキング4位。ポゼッションにこだわりすぎ? 対策されるとほぼ機能不全
2024シーズンの明治安田J1リーグは第20節まで終了し、早くも折り返しを迎えている。今回は、リーグ前半戦(第19節まで)を終えてJ2降格の危機に瀕しているクラブを「降格危険度」で査定し、ランキング形式で紹介する。(スタッツは6月28日時点のデータサイト『transfermarkt』とJリーグ公式記録を参照)
4位:サガン鳥栖 前半戦順位:17位 前半戦成績:19試合5勝2分11敗 大勝はあっても、継続的で地味な勝利がない。 現在17位のサガン鳥栖は、2022年に就任した川井健太監督のもとでポゼッションサッカーにこだわってきた。今季で川井体制3年目となるが、積み上げたものが花開いているとは言い難いだろう。 今季はリーグ戦5試合に勝利したが、そのすべての試合で3得点以上を挙げている。前述した通り、勝った試合は派手な内容ばかりで、「守り切ってウノゼロ」のような堅い勝利がない。 これは裏を返せば、自分たちのスタイルがうまくいっている時は必ず勝てるものの、相手に対策を徹底されると全てがうまくいかなくなることを示している。ゴールキーパーを含めたパスワークで相手を翻弄することが狙いであるものの、調子の悪い試合は最終ラインでのパス回し一辺倒となり、なかなか縦に良いアクションを起こせない。自分たちのサッカーが空回りした時に勝ち点を拾うために、セカンドプランを充実させるのも解決策の1つだ。 皮肉なことに、3-0で完勝となった第19節京都サンガF.C.戦では、無理に繋がず、ロングボールを選択したことで効果的な攻撃が展開された。500本以上のパス数を記録した第18節アビスパ福岡戦(0-2)、第20節セレッソ大阪戦(0-1)と比較して、この試合の鳥栖のパス数は266本。雨と風の影響を考慮し、柔軟にスタイルを変化させたことが勝利の要因となった。ピッチを広く使い、縦の意識が高いサッカーの方がJ1残留の可能性を高くするのではないだろうか。
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