ボクシング・比嘉 計量クリアで自虐「前科者なので褒められた」体重超過で王座はく奪から6年5カ月ぶり世界戦
「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(3日、有明アリーナ) 挑戦者の比嘉大吾(志成)は前日計量を53・4キロで一発でクリアし、力こぶをつくった。WBC世界フライ級王者だった18年4月、防衛戦の前日計量で体重超過を犯し、王座剥奪。階級変更を経て6年5カ月ぶりの世界戦にたどり着いたが、「計量を終えたら、みんなから褒められた。前科者は褒められる」と自虐を込めながら胸をなで下ろした。 計量後にフェイスオフを行ったものの、武居がこらえきれず笑みをこぼし、比嘉も険しい表情を崩して固い握手を交わした。「あっち(武居)が笑ったので、俺も笑って。笑うな、笑うな…って(念じていたが)、俺が笑ってしまった」。陣営同士も親交が深いだけに友好ムードも漂うが、野木丈司トレーナーは「リングに上がった瞬間に変わるでしょう。武居も同じ」と強調した。 悪夢を乗り越え、再びチャンスを得た苦労人は「(今は)緊張感はない。バンタムに来て、ずっといつもの試合(という心境)でやってきたので。試合当日は緊張感を持つが、今はちょっとリラックスしてやってます」。肩の力を抜きつつ、決戦での爆発を誓った。