「お父さんと別れてほしい」娘から言われた48歳女性が「自転車事故」で離婚を考えた理由
ありえない場所での「自転車事故」
事故は、単なる転倒で被害者はいません。ただ、腕を骨折し、運悪くあったガラスの破片で10針以上縫ったそう。処置が終わった明け方、タクシーで帰宅します。 「ウチの周りは総合病院が結構あるのに、あんなところの病院に運ばれるのはおかしい。そこで、なんとなく、女性の家に行っているんじゃないかなとピンときたんです」 その前から、電動自転車のバッテリーを頻繁に充電していることに気づいていたそうです。 「夫の店は、深夜1時に閉店になります。店は家から1キロの場所にあり、夫は客と酒を飲むことがあるので、半年前まで自転車には乗っていなかった。それなのに、最近は使っている形跡がある。それに、自転車を使い始めてから、機嫌が良くなって私にケンカを吹っかけてくることも減りました」 夫の写真を見せていただくと、48歳とは思えないほどの童顔で、スラリとした体型をしている。元々、サッカーをしており、体幹がしっかりしていることがわかります。 「英語もフランス語も話せるし、いろんなことに詳しくて、楽しい人なんです。まあ、そういう自分を演じているのかもしれませんが、いい人なんですよ。でも、他の女性を愛しているなら、離婚ですね。私への裏切りですから」 真穂さんの様子から、「本当は暴力を振るう人とは別れたい」という本音が見え隠れしました。DVの加害者・被害者にありがちな依存関係も垣間見える。真穂さんは浮気の証拠を取り、離婚の意思を固めたいのではないかと直感し、調査に入りました。 ◇自転車は機動性が高い。事故によって何が明らかになるのだろうか。 調査の結果は後編「20歳の娘が離婚を勧める「対外的には理想の家族」自転車事故から暴かれた驚愕の真実」にて詳しくお届けする。
山村 佳子(探偵事務所代表)