「お父さんと別れてほしい」娘から言われた48歳女性が「自転車事故」で離婚を考えた理由
外面のいい反面、飲むと殴り合いの喧嘩に
夫は人当たりが良く、いつも礼儀正しく笑顔の好人物を演じているところがあるそう。会社員時代は「会社の看板」がある時だけ、優秀でいい人を演じていれば良かった。しかし、店を始めれば「自分が看板」になる。自宅の近くに店があるので、どこにいっても知り合いに遭遇し、他人の目があるストレスにさらされているそうです。 「私も夫もお酒が好きで、毎晩のように晩酌していました。酒が入ると夫婦関係が険悪になっていたのですが、管理職になった30代後半からそれがひどくなった。夫は外面がいいから、めっちゃストレスが溜まっているんでしょうね。私に飲みながら難癖をつけて、ケンカをふっかけるようになったんです」 家庭という密室の中では、自由奔放に振る舞える。タガが外れセーブがきか亡くなり、酒や暴力に走る人は少なくありません。 「そうなんです。仕事や政治についての議論に発展し、私に言い負かされると、私に暴力を振るう。私も負けないから返り討ちにし、その物音で通報されたことがあります」 夫婦で酒に酔い、議論した挙句、取っ組み合いのケンカをする……エネルギーが有り余っているようにも感じてしまいます。 「手を出してくるのは夫なんです。私の頭や顔を平手打ちして、私がキレて物を投げつけていました。ケンカに疲れて寝て起きると、リビングにものが散乱し、高価なワインを叩き割った跡がある。“なんでこんなことをしたんだ”と思うことも多々ありました」
「お父さんと別れてほしい」
娘は両親の喧嘩を見るのが嫌で、小中学生の頃は、近くにある真穂さんの実家に泊まりに行っていたそうです。高校は全寮制の学校を選び、現在は海外に留学中とのこと。 「娘からは、“お父さんと別れてほしい”と言われ続けています。娘から見ても、夫の方が悪いんですよ。中学時代、学校の先生に相談したのですが、“あんないいお父さんがそんなことするわけがない”と嘘つき呼ばわりされたと泣いて帰ってきました。夫って、本当に外面がいいんですよ」 そのとき、娘の涙を見て、離婚を考えたそうですが、それでも真穂さんが離婚しなかったのは、夫を愛しているから。 「あんな人の面倒を見られるのは私しかいませんし、私も働いているとはいえ、海外留学している娘の学費を全額賄うのは難しい。でもやっぱり、夫の離婚が考えられなかったのは、彼が浮気をしないから。一応、イケオジでモテるんですが、なんだかんだ言って、私をいちばん愛してくれている。でも、先日、縁もゆかりもない、うちから10キロ以上離れた場所で、自転車で事故に遭い救急搬送されたんです」