【日本 77-97 ドイツ|採点&寸評】世界王者と真っ向勝負の末、“成長示した20点差”。ビッグ3に加え攻守で輝いた吉井裕鷹<DUNKSHOOT>
[パリオリンピック予選ラウンド第1戦]7月27日(土)@リール 日本 77-99 ドイツ 日本 |21|23|17|16| ドイツ |28|24|22|23| 【画像】パリ五輪に挑むバスケットボール男子日本代表のメンバー12名を一挙紹介! 【日本代表|チーム採点】 3.5 昨年のW杯初戦で対戦し、同大会を制した世界王者ドイツ相手に真っ向勝負を展開。前半は一時16点差をつけられるも、渡邊雄太の3ポイント、河村勇輝&ジョシュ・ホーキンソンのホットラインなどで食い下がり、8点ビハインドで折り返し。後半は八村塁が開始5分で10得点と気を吐き、第4クォーター残り5分時点で14点差と終盤まで奮戦した。結果的にW杯の18点差(63-81)から20点差に広がったが、1年前は前半に22点差をつけられ、後半に余裕の試合運びを許したことを考えれば大きな成長を示したと言える。 【日本代表|選手採点】 ※採点は5点満点、「0.5」刻みで評価。スタッツの最後の項目は、その選手の出場時の得失点差。出場時間10分以下の選手は原則「評価なし」 PG 河村勇輝 3.5 出場時間/25分23秒 11得点・1リバウンド・7アシスト 1スティール・0ブロック・-11 開始から最後まで強気な姿勢を貫き、3ポイント8本中3本成功、チーム最多の7アシスト。そのプレーは現地フランスのファンをも魅了した。一方、両チームワーストの5ターンオーバー、不運な面もあったとはいえ第4Q序盤に喫した4ファウルは痛恨だった。 SG 吉井裕鷹 4.5 出場時間/31分04秒 10得点・6リバウンド・2アシスト 0スティール・0ブロック・-25 ホーバス・ジャパンの申し子が先発起用に見事に応えてみせた。攻撃では3ポイント2/2、持ち味のカッティングも効果的で2桁得点。オフェンシブ・リバウンドもチーム最多の4本を奪った。長くボールを持つと粗さが目立ち、河村に代わって任されたシュルーダーの守備は苦戦したものの、ビッグマンには身体を張って対抗。期待を超えたという意味で最高評価を与えたい。 SF 渡邊雄太 4.0 出場時間/34分04秒 16得点・2リバウンド・1アシスト 0スティール・2ブロック・-15 W杯に続いて故障明けの初陣となったものの、しっかり調整してきたのはさすが。3ポイントは9本中4本成功。特に前半は3本を決めて好勝負を演じる立役者となった。NBAのヴァグナー兄弟には計37得点を許したが、それを封じろというのは酷な話か。 PF 八村塁 4.0 出場時間/36分19秒 20得点・10リバウンド・2アシスト 0スティール・1ブロック・-22 フィールドゴール成功率21.1%(4/19)、3ポイントは22.2%(2/9)と彼の基準では決して本調子ではなかった。それでも強靭なフィジカルを武器にドイツ全体を上回る12本のフリースローを獲得(10本成功)し、チーム最多得点。会場を最も沸かせた豪快ダンクにリバウンドやブロックなど、勝利への意思は十二分に感じられた。 C ジョシュ・ホーキンソン 4.0 出場時間/35分32秒 13得点・11リバウンド・2アシスト 2スティール・1ブロック・-20 日本の守護神健在。シュート試投数はわずか5本ながら、4本を沈めてフリースローも5/6とほぼパーフェクト。特筆すべきはリバウンドを含めたインサイドの献身性で、渡邊、八村と形成するフロントラインは決してドイツにも引けを取らなかった。 SUB 富樫勇樹 3.0 出場時間/14分23秒 5得点・1リバウンド・2アシスト 0スティール・0ブロック・-9 第1Qに投入されて即3ポイントを決めたのはさすがベテランといったところ。第2Qにもドライブから技ありのレイアップを決めた。その反面、らしくない連携ミスからのターンオーバーや、守備面でのマイナスも。 COACH トム・ホーバス 3.0 少ない準備期間ながら、八村のフィット具合は上々。吉井の先発起用も功を奏し、前半までに全選手をコートに送り出すなど特に最初の20分は「日本のバスケットを見せる事は出来た」(本人談)。一方、後半は地力の差を覆すだけの策を打ち出せず。守備面で渡邊、八村、ホーキンソンを長く出さざるを得なかった点は理解できるが、ベンチスコアで7対38と大差をつけられ終盤は主力が軒並みガス欠。特にわずか49秒の出場にとどまった富永啓生は、ワンポイントでももう少し使いようがあったか。 構成●ダンクシュート編集部
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