【サンデーLIVE!!特集】”人口減少で地球から最初に消滅する国” 出生率0.72の韓国は日本の未来?
(九龍村の住人)「富裕層と庶民の差は大きいですね」 「(Q.国に伝えたいことは)庶民の生活を良くして下さいと伝えたい…」 韓国の経済格差問題をめぐっては、映画を機に“半地下”の住民の存在が世界的に広まりましたが、中には「半地下はまだマシだ」と嘆き、「ビニールハウスでの生活」を強いられている人も少なくないのだと言います。
過熱化する受験戦争「いい大学に入って、いい仕事を得て、いい生活がしたい」
一方、夜のカンナム区中心部を取材すると… 時刻は夜の11時過ぎ。車道には人待ちの車やバスが長い列を作っています。そこへ次々と乗り込んでいくのは大きなキャリーケースを引いた子どもたち。キャリーケースの中を見せてもらうと、塾のテキストがどっさり。 (塾に通う小学3年生)「きょうは数学の勉強をしました。あと思考力の勉強をしました。他に、英語とか国語なども習っています。“塾をはしご”するためにたくさんのテキストをキャリーケースに入れているんです」 「(Q.これだけ勉強するモチベーションは)いい大学に入って、いい仕事を得て、いい生活がしたいからです。」
子を塾に通わせる親は… 「(Q.月の子どもの教育費は)月300万ウォン(約33万円)くらいです」 「(Q.なぜ子どもの教育を重視するのか)近所の子たちが皆そうですから…」 苛烈な受験戦争で有名な韓国では、“塾通いの過熱化”が止まりません。小中高生が習い事に費やした金額は3年連続で過去最高を更新。小中高生の約8割が習い事に通い、高校生1人当たりの出費は月平均で約8万2000円。(2023年 中学生は約6万6000円、小学生は約5万円)韓国では収入より教育費の支出が上回る「エデュプア(教育貧困層)」という言葉も広がっています。
「子どもに自分と同じ思いをさせたくない…」韓国・若者たちの本音
しかし、今、韓国の4年制大学に通う学生の就職率は6割ほどであり、3人に1人は就職できない状況だといいます。こうしたなか、若者の人生観に大きな変化が生まれていました。実際に韓国の若者に結婚観や、子どもの有無の希望について聞いてみると。 「子どもを持つのもいいですが、それよりも2人で旅行したりして、2人の人生に集中したいです。」 「私は結婚しなくても、自分の家族がいればいいですよ。」 「子どもを持つと経済的に大変です。住居費も高いし、教育費もたくさんかかりますから」 「子どもは欲しいけど、経済的キャリアを考えたら厳しいかなと思います。韓国では正直難しいと思いますね。特に女性は。子ども生んだら女性が育てないといけないという認識があるので…」 「結婚して子どもがいれば幸せそうですが、子どもを生んだら、韓国で育てたいとは全く思いません。あまりに競争が激しい環境のなかでストレスを多く受けました。学生時代に戻りたいかと聞かれたら、私は『絶対に嫌だ』と答えます。そんな思いを子どもにはさせたくありません。」