「パリ2024が旅のゴールラインになる」女子テニス元世界1位ケルバーが引退を表明!注目の初戦は大坂なおみと対決<SMASH>
ウインブルドンを含むテニス四大大会で3度の優勝を誇る元世界1位アンジェリーク・ケルバー(ドイツ/現217位)が25日、間もなく開幕するパリ五輪を最後に現役から退くことを自身のSNSを通じて明らかにした。 【画像】ケルバーが公開したパリ五輪での引退に関するメッセージ パリ五輪を自身の「ゴールライン」に設定した36歳の元女王は、その思いを次のように綴っている。 「オリンピックが始まる前に、私はもうパリ2024を決して忘れないだろうと断言できます。なぜなら、これがテニス選手としての私の最後のプロトーナメントになるからです。そして、これは正しい決断かもしれませんが、決してそうは感じません。なぜなら、私は心からこのスポーツを愛しており、それが私に与えてくれた思い出と機会に感謝しているからです」 2022年のウインブルドンを最後にツアーから離れ、23年2月に娘リアナちゃんを出産したケルバー。同年12月に開催された「ユナイテッド・カップ」(男女混合の国別対抗戦)で約1年半ぶりに戦線復帰を果たすと、年が明けた1月の全豪オープンをはじめ現在まで9大会に出場。3月の「インディアンウェルズ」ではトップ10選手のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)を破るなど存在感も示した。 とはいえ、5月の全仏オープンからの4大会はいずれも苦戦を強いられ、かつてトロフィーを掲げたこともあるウインブルドンもストレートで初戦敗退を喫していた。 16年のリオ五輪で銀メダルを獲得しているケルバー。今季復帰直前に行なわれたドイツ紙『Bild』のインタビューでは、パリ五輪での金メダル獲得について「パリは私のテニス人生にとってハイライトになるし、ドイツ代表でプレーすることは常に名誉なこと」と意気込んだ。だがこの時、すでにパリを自身のファイナルステージにと考えていたのかもしれない。ケルバーは今回発進したメッセ―ジの最後で次のように記した。 「パリ2024はラケットを手にして成長していく中で私が夢見てきた最も素晴らしい旅のゴールラインとなります。伝えたいことや感謝したい人はまだまだたくさんいますが、最後の試合が終わったらそうします…。でも今は、コートでの最後のエピソードを一秒一秒じっくりと楽しみたいと思います。皆さんのサポートに感謝します。私にとってそれはかけがえのないものです」 ケルバーにとって最後の舞台となるパリ五輪。その初戦の相手は、四大大会通算4勝を誇る元世界1位の大坂なおみ(同102位)。大坂もまた今季、出産を経て約1年3カ月ぶりに戦線復帰を果たしたママさん選手。注目の一番は現地27日(日本時間28日深夜)にパリ・ローランギャロスのセンターコートにて行なわれる。 構成●スマッシュ編集部