湯河原町議のボーナス引き上げ 10年で10・6%増額、神奈川県西部でも高水準 町民からは疑問の声
神奈川県の湯河原町議会(定数14)は第6回(12月)定例会で、議員の今冬のボーナス(期末手当)を4・4%引き上げ、90万2400円とする条例改正案を賛成多数で可決した。議員のボーナスは過去10年で7回引き上げられて10・6%増え、県西2市8町でも高水準にある。議員からは「議員のなり手確保には引き上げが必要」との声もあるが、町民からは「年金生活者も多い中で議員だけ増額するのは納得できない」と疑問の声も漏れる。 議員のボーナスは毎年6月と12月に支給される。毎月支払われる報酬(給与)を変更する場合は報酬審議会の答申を経て決定することが条例で定められているが、ボーナスにはその必要がなく、議案を可決すれば変更できる。 湯河原町議会の一般議員(議長や副議長を除く)の冬のボーナスは2014年には81万6千円だった。その後、コロナウイルス禍を受けて一時的に減額措置を講じることはあったものの、7回にわたり引き上げられ、今年11月の改正で90万円を超えた。 今季の支給額でみると人口が近い二宮町(定数14)は73万4668円で、10年以上引き上げられていない。同じ足柄下郡ながら一般会計の予算規模が1割ほど大きい箱根町(同14)も86万2920円と湯河原町より若干少ない。県西地域2市8町でも湯河原町の一般職員の平均支給額は8番目だが、議員の支給額では南足柄市を抑えて2番目に食い込む。
神奈川新聞社