トランプ復活で「投資の一寸先は闇」と心得よ…それでもプロの分析で見えた!「関税大暴落」で大化けする「最強銘柄」の探し方
何をしでかすかわからない…
米大統領選でトランプ氏が再選を果たし、株式市場は乱高下が続いている。 まさに一寸先は闇の相場が予想されるが、今回はその環境をいかにして渡り切ればよいのかを考えていこう。そのうえで、今後の最適な投資銘柄を吟味していく。 【一覧】ついに見つけた…!成長×割安「珠玉の16銘柄」はこちら! トランプが標榜しているのは関税の強化を中心とした徹底した米国の保護主義であり、基本的に米国株にとっては追い風に、その他の国々にとっては向かい風となるような政策を推進しようとしている。 実際に、前回の大統領在任中にも「米中貿易戦争」と呼称された関税の強化を実施した実績があることから、特に外交・貿易関連の政策については現実となる可能性は高いといえるだろう。 また、エネルギー政策についても、世界的には再生可能エネルギーの普及への流れが進んでいるが、それに逆行するように化石燃料への回帰を強調している。気候変動問題に関する国際的な枠組みとしてのパリ協定の再離脱を公約に掲げるなど、とにかくひとつひとつの主張が攻撃的であり、極端にすぎる印象だ。 言ってみれば、「何をしでかすか分からない」というのがトランプ氏という存在であり、突発的にとんでもない言動や政策の提案をしかねない、まさに一寸先は闇のような状態が生まれつつあるといえる。
「トランプ大波乱」の道筋をよむ
日本にとっては、米国側が保護主義に基づいた関税を課すことで、物理的なインフレの再加速とともにドル高および金利の上昇が促進され、その反対側で円安が進行しやすい環境が醸成されるだろう。 一見するとこれは日本株にとってポジティブな要素のように見えるが、実はそうではない。 これまでのように、貿易的な制約がなく、米国の好況によるドル高で外需企業の販売数量と為替差益の双方が得られていたのとは異なり、今回は基本的に関税の強化によって米国での販売数量の減少は避けられない状況となるだろう。 つまり、円安が進行したところで、その恩恵の元手となる製品そのものが売れにくくなるため、決してポジティブな円安とは評価できない。 現在、すでに中国や欧州の景気の鈍化から、自動車を中心に業績の見通しが悪化し続けているが、今回の関税強化によってそれがさらに加速していく可能性が高いと考えられる。日本株市場の中でも、海外に幅広く展開している大企業や、特に製造業や資源などは当面は厳しい環境に置かれるだろう。 これまで海外での事業を拡大してきたことによって成長してきた企業は、状況が一変するリスクがあると考えるべきだ。 そうなると、今後目を向けるべき投資対象は、当然ながら日本国内で高い成長が見込まれる銘柄である。国内事業に特化している企業であれば、こういった外部環境の不透明感に振り回されることもなく、地に足の着いた成長を実現できる可能性が高い。 そして、「国内の成長企業」という言葉から真っ先に連想されるのは、その言葉の通り「東証グロース市場」に上場している銘柄だろう。 成長途上にある銘柄が主体となって構成されるこの市場内の銘柄は、まさに現在のような環境における銘柄探しにうってつけだ。そして、東証プライム市場に上場している大企業とは異なり、東証グロース市場の銘柄は企業規模も小さく、現段階では積極的な海外展開にまで至っていないケースが多く、外部マクロの影響を受けにくいのも特徴だ。 しかし、「それならば東証グロース市場の優良銘柄を探して投資をしよう」といきたいところだが、話はそう単純ではない。