東京スカパラダイスオーケストラ35周年。ドラマー・青木達之との1982年を思い出す
◆今を生きる意味 地頭の良い君ならわかると思うけれど、仕事をしていれば「言ってることとやってることが違うじゃないか」というストレスが溜まる事はよくあるものです。誰も望んで「期待外れの仕事」をしようとは思いません。 しかし、世の中は複雑ですべてがグレーでできている。君のような秀でた才能は僕にはなかった。だからどうしようもないことのほうが多かった。もし君ならこんなダサい生き方をしている今のオレにどんな声をかけるのだろう。 墓の前で考えたのは、今を生きる意味とは何かということ。いい歳になって恥ずかしいけれど、考えれば考えるほどわからない。だからこそ生きているのでしょう。でも、君はここにはいない。早くに亡くなった君と、だらだらと生き残っているオレ。泣くな男だろうと言われるかもしれないけれど、涙が止まらなかった。それも意味のないことなのだけど。
◆またあの蒼い空で会おう あれよアレよと波間に消えるキラキラと輝く泡のような青春。あっという間に僕たちの高校時代は終わりました。人と同じように、時代にもそれぞれの運命があると思うのだけど、決してノスタルジーではなく、あの時代には現代とは違った何かがあったのだと思う。その時代を一緒に生きられた事を書き留めておきたかった。 君の死については諸説あるけれど、本当のことは知らない。心の病で亡くなったと言う人もいれば、他の理由を挙げる人もいる。でも知ってどうするのか。ただ伝えたいことは、君はついに探し求めた、君だけの安らぎを見つけたのだと思いたい。 君のことをいつまでも忘れない。いつファンが来ても気持ちよくお参りできるようにお墓は綺麗にしておいた。だから安らかに眠ってほしい。 バンド青木よ。1982年の蒼い空でまた会おう。 じゃあまた。
池松潤