再編に揺れる高級百貨店「サックス・フィフス・アベニュー」「バーグドルフ・グッドマン」に寄ってみた【25年春夏NYコレ番外編 Vol.4】
ニューヨーク・ファッション・ウイーク(以下、NYコレ)が9月6~11日にかけて開催された。今回は「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「トリー バーチ(TORY BURCH)」「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」といった重鎮の面々に加え、久々の凱旋ショーを行った「アライア(ALAIA)」やストリートの雄「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」が参戦するなどトピックスも満載だった。ここでは取材のこぼれ話(ときには関係ないハナシ)をニューヨーク初滞在の記者が振り返り形式でお届けする。
前回(Vol.3)では「ユニクロ(UNIQLO)」の内外価格差に心を砕かれそうになったが、せっかくなので余った時間で5番街周辺を視察してみた。観光客なら一度は行きたい、「モマ(MoMA)」でおなじみのニューヨーク近代美術館のほか、高級百貨店の「サックス・フィフス・アベニュー」や「バーグドルフ・グッドマン」が軒を連ねている。読者の中には、米国の百貨店事情に明るくない人もいるのではないだろうか?そんな人たちのために、限られた時間ではあるが店内を見て回った所感を書いてみたい。
ファッショナブルで明るく活気のある「サックス・フィフス・アベニュー」
「サックス・フィフス・アベニュー」は白を基調にした内装が抜け感があり、カラフルなアクセントやモニュメントが入店のハードルを感じさせないモダンな空間だ。天井が高く、一つ一つのブティックの作りがゆったりとしていて、日本で言えば阪急うめだ本店が近いと感じた。
低層の1階はハンドバッグ、ジュエリー。2階はビューティに力を入れている印象で、客層は若年層が多かった。3~4階のラグジュアリーファッションのフロアでは、「ケイト(KHAITE)」や「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」といったNYコレクションブランドが欧州のビッグメゾンと並んでブティックを構えている。その並びに、NYブランドを応援しようという「地元愛」的なものも感じられた。