生後の低栄養から難病に…多頭飼育崩壊から救われた黒猫 新しい家族のもとでつかんだ“穏やかな日々”
飼い主にゃける(ZwmzuNMvTnZRlO3)さんにとって、黒猫のタケちゃんは人生で初めて迎えた猫。タケちゃんは難病と上手く付き合いながら、家族との日々を大切に過ごしています。 【写真】キリっとした瞳がかわいいタケちゃん…保護された当初は、ごはんをお皿から食べることも知りませんでした 「タケは、我が家の中心。猫がいる暮らしは、穏やかで暖かいものだと教えてくれました。タケの幸せが家族の幸せと言えるほど、家族みんなタケが大好きで愛してもいます」
一目惚れした多頭飼育崩壊出身の黒猫をお迎え
タケちゃんは動物保護団体によって、多頭飼育崩壊から救い出された子。他の猫たちがお皿から食べこぼしたフードを口にして命を紡いでいたため、当初はお皿から食べることを知りませんでした。 飼い主さんは、保護団体のホームページで里親募集されていたタケちゃんを見て一目惚れ。家族に相談し、迎え入れました。 「タケ」という名前は、飼い主さんが大好きだった亡き祖父から貰ったそう。大人しくて賢く、人間好きなタケちゃんはかわいいかぎ尻尾をピンと上げ、ご機嫌な様子で家猫ライフを楽しむように。 微笑ましい行動を目にするたび、飼い主さんは笑顔になり、幸せを噛みしめました。しかし、お迎えして半年ほど経った頃、思いもよらぬ病気が発覚したのです。
生後に低栄養状態だったことから…
タケちゃんがじっとしていることが増えたため、心配になった飼い主さんはワクチン接種時、獣医師に相談。検査をすると、生まれた後に低栄養状態だったため、骨がスカスカで、栄養性の「上皮小体機能亢進症」であることが分かりました。 上皮小体機能亢進症とは、上皮小体(副甲状腺)で分泌されるホルモンが過剰になって、血中のカルシウム濃度が上昇する病気。「副甲状腺機能亢進症」とも呼ばれており、早期発見・早期治療が大切だと言われています。 「栄養性の上皮小体機能亢進症は珍しく、一生付き合っていく病気なので、判明した時は正直、途方に暮れました。でも、心配なことがあれば保護団体の方や獣医さん、Xの先輩猫飼いさんなどに相談して、家族で最善を尽くそうと決めたんです」 タケちゃんは毎日、カルシウム剤と骨粗鬆症の治療薬を服用することに。数値を見つつ、肝臓の治療薬も与えています。 「飲み薬を砕いて、『ちゅーる』に混ぜるのは娘の担当。栄養性の上皮小体機能亢進症は関節も痛めやすいそうなので、獣医師に勧められたサプリもあげています。」 また、3カ月に1回は通院して血液検査。タケちゃんは体調を崩しやすいため、心配な状態になると飼い主さんは経緯も手帳にメモし、すぐにかかりつけ医へ連れて行きます。 しかし、動物病院が苦手なタケちゃんは飼い主さんと娘の会話に「病院」というワードが出ると、連れて行かれることを察してソファーの下へ。そのため、飼い主さんはタケちゃんの前で動物病院へ行く相談はしないように心がけているのだとか。 「飲み水の交換は、息子の担当。家族みんなで担当を決めて、積極的にタケのサポートをしています。タケが体調を崩しやすいからこそ、穏やかな時間を過ごせたり、今日一日、一緒に健康でいられたりすると、ありがたく幸せに感じます」