王者盤石の快走 都大路へ! 男子・浜松日体 女子・浜松市立 ともに連覇 静岡県高校駅伝
男子第75回、女子第37回県高校駅伝は3日、袋井市のエコパスタジアムを発着点に行われ、浜松日体と浜松市立が連覇を果たし、全国切符を手にした。 男子(7区間42・195キロ)の浜松日体は1区山本拓歩が3位でスタートし2区石田悠翔から三つの区間新を含む5連続区間賞で独走した。3区佐藤瑞城で先頭に出ると4区古井海成、6区小野真和でリードを広げ、2021年以降の現行コース最高となる2時間8分44秒で10度目の優勝を飾った。1区木村隆晴が区間賞を獲得した藤枝明誠は2位。東海大翔洋は7区柴田悠生の区間賞で3位に入った。
女子(5区間21・0975キロ)の浜松市立は3区を終えて浜松商に52秒先行されたが、4区柏崎真歩が5秒差に詰め寄り、5区河合柚奈の区間賞で逆転。会場がエコパコースに移った08年以降の最高記録となる1時間11分44秒で3度目の頂点に立った。浜松商は1区中川千愛、2区戸塚光梨の連続区間新で過去最高の2位に入り、日大三島が3位だった。 全国高校駅伝(京都・都大路)は12月22日に行われる。上位6校は東海高校駅伝(24日、岐阜県)に出場し、各県の優勝校を除く最上位校が東海地区代表として全国出場する。
貫禄の5連続区間賞 「落ち着いた走り」で圧倒
昨年覇者が貫禄の走りを見せつけた。男子の浜松日体は2区から三つの区間新を含む5連続区間賞の快走で後続を突き放した。「プレッシャーはあったが落ち着いた走りができた。優勝できてうれしい」。リードを広げ勝利に貢献した4区古井は笑顔を浮かべた。 1区こそ先頭の藤枝明誠と24秒差の3位発進となったが、2区石田が区間新で10秒差の2位に浮上し、3区佐藤が盤石の走りを見せた。落ち着いてスタートを切った2年生は、起伏のある8キロ区間でもペースを落とさない。残り1キロで藤枝明誠を抜き去り「もっと差をつけたかったが、最低限の結果は出せた」と振り返った。 4区古井にたすきが渡った時点でリードは6秒。優勝へさらに差を広げたい要所で、県高校男子5000メートルランク1位のエースが仕事をした。序盤こそ仲間の期待を感じてオーバーペースで突っ込んだものの、すぐに冷静さを取り戻してスピードを調整。区間新で後続を1分半以上突き放して大勢を決めると、6区小野も区間新で続くなど最後は2分41秒の大差をつけた。 7人にはそれぞれ都大路に懸ける思いがある。昨年、県優勝に貢献しながら左脚のけがで全国を欠場した佐藤が「支えてくれた人に感謝を伝える走りを見せる」と意気込めば、エース区間の1区で39位と力不足を痛感した古井は「昨年の順位(28位)を超える。チームを勢いづけたい」と雪辱を誓った。